「出世コース」、「収入アップ」、「バイリンガル」、「海外での優雅な生活」…キラキラとしたイメージの漂う海外赴任ですが、実際のところはどうなのでしょうか?
また、もしも海外赴任の辞令を断ったら、その後の処遇はどうなるのでしょうか?
この記事では、様々な意見や体験談を交えつつ、なかなか知ることができない海外赴任の実態や裏事情をお伝えしていきます。ぜひ参考にしてください。
目次
海外赴任はエリートコース?
「エリートコース」や「キャリアの花形」というイメージのある海外赴任ですが、実際はイメージとのギャップもあるようです。
そこで、転職会議に寄せられた口コミから、海外赴任の実情を探っていきたいと思います。
若手はトレーニー制度で海外で働く機会が増え、中堅以上は幹部候補生を育てるエグゼクティブ研修があり、エリート意識を感じられる。
出典:転職会議|パナソニック株式会社 正社員 50代前半 男性 海外営業
評価が素晴らしく知識も豊富ならば、海外勤務もある。ほんの一握りだが、そうなればエリートコース。
出典:転職会議|インテグラン株式会社 正社員 20代前半 男性 社員クラス 生産技術・生産管理・プロセス開発(電気・電子)
いまだに「海外赴任=エリート」という図式は健在な様子です。その一方で、反対意見も見受けられました。
海外に生産拠点があることから、入社前に一応海外勤務対応できるかどうか確認されるが、入社後に海外赴任を拒否しても何の問題もない良心的な会社。ただし、あえて海外勤務を選んだものに対してなんらかの優遇処置があるかというと全くなく、業務が過酷になるだけでメリット的なものはないと言える。海外へ行かずに日本で仕事をし続けることが、出世への近道。
出典:転職会議|朝日インテック株式会社 正社員 40代前半 男性 生産技術(機械)
ひと昔前は「海外駐在をすると家が建つ」と言われていたほど、海外駐在は待遇が良く、「出世コース」や「花形キャリア」というイメージが定着していました。現在でも、一部の企業では、優秀な人や、特別な技術を持っている人など、選ばれし人だけが海外赴任になるようです。
その一方で、グローバル化が進む今日においては、海外赴任もかつてほどは珍しいものではなくなりました。待遇の面においても、ひと昔前ほどの好待遇ではなくなってきているようです。
また、「海外赴任したからといって、必ずしもエリートコースとは限らない」という意見も見られました。海外の駐在先の国によって、エリートコースか否か分かれるような企業もあるようです。
これらのことから、昨今の日本の企業では、「海外赴任=エリートコース」という図式が当てはまるのは一部の企業にとどまり、すべての企業において当てはまるわけではない、ということがわかりました。
海外赴任の辞令を断ったらクビになるの!?
突然の海外赴任の辞令。嬉しい人もいれば、本当は行きたくないけど仕方なく受け入れる人、諸々の事情により断りたいと考える人など、さまざまな人がいるのではないでしょうか。
海外赴任の辞令には、「断ったらクビになる」という都市伝説もあるようですが、実際に断った人は、その後どうなるのでしょうか?
転職会議に寄せられた口コミから、海外赴任の辞令を断った人の「その後」を見ていきましょう。
何事もなかったケース
営業、サービスは国内、海外転勤があるが、アジアなどのあまり人気がない国でも待遇は良くないため、断る人が多数いる。転勤を拒否したからといって左遷や罰則もないため、ある意味で社員に優しい企業だが苦労したところで得られるものが少ないため、不公平感がある。
出典:転職会議|日本電子株式会社 正社員 20代後半 男性 海外営業
退職を迫られたケース
会社からの辞令に対し、断ることがしづらい雰囲気があり、辞令通り海外赴任するか or 会社を辞めるかという状態になりました。
出典:転職会議|朝日インテック株式会社 正社員 30代後半 男性 生産技術(機械)
海外赴任の辞令を断ったとしても、従業員の意見を尊重し、辞令拒否を受け入れる会社も少なからず存在するようでした。さらに、そのような会社では、辞令を拒否した従業員が、その後も特に何事もなかったかのように仕事が続けられるようです。
一方、中小規模の企業などの会社では、事実上断れないケースが多く見られました。そのような会社では、辞令を断った場合、給与ダウンや昇進の見送り、望まない部署への異動、左遷など、なんらかのネガティブな処遇を覚悟しなければならないようです。
最悪の場合、会社に居づらいような雰囲気になり、辞めざるをえないような状況になってしまうこともあるかもしれません。
英語はできた方がいい?
海外赴任で多くの人が感じるのが「言葉の壁」。確かにビジネスの場面では、専門用語や独特の表現などがあり、日常会話よりも難易度の高い英語が求められます。
では、海外赴任をするには、英語力は必須条件となるのでしょうか?英語ができない場合、海外赴任は諦めなければならないのでしょうか?転職会議に寄せられた口コミから、その真相を探っていきましょう。
海外赴任は英語力ありき!
入社10年目までの間に、ある程度の選別がなされ、海外赴任できれば、エリートコースに乗ったともいえる。そのためには、英語が必須。英語は会社の研修制度もたくさんあるが、できれば学生の間にTOEIC900点程度はとっておいたほうがよい。
出典:転職会議|ソニー株式会社 正社員 50代前半 男性 通信インフラ設計・構築・設置
海外駐在を早い段階で経験できる。現地職員のマネジメント、現地団体との折衝業務、資金管理など何でも屋として業務をマネージする。英語でのやり取りが主なコミュニケーションで、英語ができないとつらい。
出典:転職会議|特定非営利活動法人難民を助ける会 正社員 20代前半 男性 社員クラス 団体職員
海外赴任に英語力は不要という意見も!
外資系では比較的海外赴任できる チャンスがあります。従来はUSが多かったのですが、最近はアジアが多くなって来ました。新興国に行く人もたまにいます。
また海外での研修もあります。これだけ多くの国の人と一緒に仕事できる会社はすくないとおもいます。そういった機会を得るためには英語力は必ず必要なのは言うまでもありませんが、そんなに皆さんペラペラでもありません。
出典:転職会議|日本アイ・ビー・エム株式会社 正社員 30代前半 男性 法人営業
業務でも、英語を使うことは少ないです。海外サプライヤーでも、基本的に日本法人とのやりとりです。
出典:転職会議|株式会社リョーサン 正社員 20代後半 男性 法人営業
海外赴任では、現地の取引先との折衝や、現地スタッフのマネジメントなどの場面で、やはり共通言語が必要となってきます。
そのため、多くの海外赴任経験者は、「英語はできた方がいい」と語っていました。仕事以外の場面においても、英語ができた方が、現地での生活にもなじみやすかったり、友好関係も広げやすかったりと、より充実した海外生活が送れるのではないでしょうか。
その一方で、意外にも「英語力は不要」という意見もありました。たとえば、海外でも日本語が通じる環境で勤務できる場合などは、特に英語力がなくても支障なく働けるようです。このような環境は、「海外で働きたいけど、英語は苦手」という人には、この上なく魅力的なのではないでしょうか。
海外生活の実態は?
海外赴任で気になる点のひとつに、現地での生活があるのではないでしょうか。特に家族を連れて海外に行く場合は、安全面の問題からも、住環境には妥協はしたくありませんよね。
以下、転職会議に寄せられた口コミから、海外赴任をする人の海外生活の実態を見ていきたいと思います。
憧れのセレブ暮らしを謳歌
海外勤務での社宅は高級住宅街にあり、居住環境も快適。日本人学校へ通えるように会社も配慮してくれる。
出典:転職会議|三菱商事株式会社 正社員 40代前半 男性
まさかのシェアハウス!?悲しすぎる処遇
海外駐在員の家賃補助は一人暮らしができず、シェアハウスで生活していると聞いております。
年に一度の帰国の補助などは一切ないようです。
出典:転職会議|東京コンポーネント株式会社 正社員 男性 社員クラス 品質管理・品質保証(半導体)
転職会議に寄せられた口コミでは、海外赴任者の現地での生活は、見事に明暗がわかれていました。
大手商社や金融機関の役職者の場合、一等地にある高級レジデンスに住み、なかには家事代行を頼む人もいるなど、リッチな暮らしぶりが伺えました。
それとは対照的に、一部の企業の海外赴任者のなかには、家賃が払えないからシェアハウスで生活する、などという人も見受けられました。
なお、工場関連の業務で海外赴任をする場合、工場のある地域は都市部から離れていることが多く、地方で生活しなくてはならないことがあります。一般的に、どこの国も地方は都市部ほど交通の便もよくなく、日常生活に不便をきたす場合があるので、覚悟をしておいたほうがいいでしょう。
海外赴任で収入はアップする?
一般的に、海外赴任をすると様々な手当が支給され、年収は上がりそうなイメージですが、実際のところはどうなのでしょうか。
転職会議に寄せられた口コミから、海外赴任をする人の年収の変化を見てみましょう。
年収アップ
海外駐在すると、年収が100万円以上アップするので、年収をあげたい場合はおすすめ。
出典:転職会議|富士通株式会社 正社員 30代前半 女性 社員クラス プロジェクトマネージャ(オープン系・WEB系)
まさかの年収ダウン
海外勤務等も可能だが、地域水準での給支給というありえない待遇なので、注意して海外への赴任は検討する必要がある。
出典:転職会議|株式会社アイエスエフネット 正社員 男性
海外赴任は、慣れない環境で働く当人に対しても、一緒についていく、あるいは日本に残される家族に対しても、一定の負担を強いるもの。やはり、その分の給与の上乗せを望むのが人情なのではないでしょうか。
実際、多くの企業では、海外赴任には諸々の手当がつき、赴任先の生計費指数にもよりますが、給与の支給額や年収がUPするようです。
しかしながら、なかには地域水準での給与支給という企業もあり、発展途上国に赴任する場合など、赴任先によっては給与も年収も下がってしまう、というケースも見られました。
女性の海外赴任事情は?
海外赴任をする人の多くは男性というイメージがありますが、女性の海外赴任事情はどうなっているのでしょうか?
海外赴任している女性スタッフと、子供を連れていくママもいるので、進んでいる会社だと思います。
出典:転職会議|YKK株式会社 正社員 20代前半 男性 社員クラス 内勤営業
転職会議に寄せられた口コミを見ると、いまだに海外赴任は男性メインという声が大多数を占めていました。その背景には、外務省がアラートを出すような、いわゆる危険地帯には女性を派遣しにくいという企業側の配慮もあるようです。
その一方で、ソニーやシャープ、YKKのように、女性が海外で活躍できる環境を整えた企業も増えつつあります。また、ブライダル業界や旅行業界で働く女性にも、海外支店での勤務を希望する人が多く、実際に海外勤務になるケースも多いようです。
今後、女性は社会進出だけでなく、どんどん海外にも進出していく時代になるのではないでしょうか。
海外赴任の処遇は企業によりけり!転職前に要調査
転職会議に寄せられた口コミから、海外赴任の処遇は企業によりけりで、必ずしも好待遇とは言い切れないことがわかりました。また、海外赴任をしたからといって、一概にエリートコースとは言い切れない場合もあるようです。
海外で活躍できる転職先を探している人には、「転職先の海外赴任の実態がイメージと違った」ということのないよう、転職先の口コミを参考にして、あらかじめその企業の海外赴任の実態を調査しておくのをおすすめします!
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