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転職理由は正直に答えていいの?面接で言いづらい本音の伝え方

転職活動の面接では「なぜ転職しようと思ったのか」を聞かれますが、その意図や答え方が分からず不安になることもあるでしょう。今回は、企業が転職理由を聞く目的と、ケース別の答え方を解説します。(監修:キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん)
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転職理由は正直に答えていいの?面接で言いづらい本音の伝え方

転職活動の面接では「なぜ転職しようと思ったのか」を聞かれますが、その意図や答え方が分からず不安になることもあるでしょう。今回は、企業が転職理由を聞く目的と、ケース別の答え方を解説します。(監修:キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん)
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面接官が転職理由を聞く目的は2つ

転職活動の面接では、面接官から転職を考えた理由を聞かれます。質問する動機は人それぞれですが、「面接官はどういう意図で質問しているのか」「何をどのように答えるのが望ましいのか」など、はっきり捉えづらいところでもあるでしょう。

この質問をより具体的に分解すると、「今の会社を退職しようと思った理由」と「応募した会社を選んだ理由」の2つに分けられます。

退職しようと思った理由を聞くことで企業が判断するのは、「また同じ理由で辞めてしまわないか」ということ。転職後にミスマッチが発覚するのは企業・応募者ともに損ですからね。応募者の望まない労働環境が把握できれば、それが自社では発生しない条件なのかを検討できますし、業務上での理由で退職を望んでいたのならば、自社の業務の似たようなポイントでつまずかないかを考えることができます。

応募した会社を選んだ理由を聞いて企業が考えるのは、「積極的に活躍してくれるかどうか」です。退職理由を聞く目的がマイナス要素の懸念を無くすことだとすると、こちらではプラス要素の確認が目的になります。自身の目標などと結びつけて、積極的に働きたい姿勢を伝えましょう。

退職の理由は本音で話していいの?

そもそも転職を考えているということは、現状において「仕事を変えたい」「働く環境を変えたい」と思うだけの理由や問題があるはずです。それを解消させることが転職の目的なので、その内容は企業にも伝えなければ意味がありません。もし隠して採用されたところで根本的な環境改善にはつながりませんし、正直に伝えることでより適した部署に配属される可能性もあります。

退職の理由について、いくつか例を挙げながらケース別の考え方を解説します。

給与を上げたい

転職の理由が「今の給与が低いこと」であれば、希望額をしっかり伝えましょう。例えば企業があなたを採用したい場合に「500万円出してもいいけど、450万円でも来てくれるのかな」などと探り探りの状態になってしまうと、せっかくの機会を逃してしまいかねません。金額を裏付けるスキルや市場価値を併せて提示することで、説得力のある意思表示ができます。

自身の市場価値やキャリアに基づいた希望金額を算出するのが難しい場合は、転職エージェントに頼るのも有効です。転職エージェントは給与に関するデータをたくさん扱っているので、利用者に応じた給与額の目安なども教えてもらえます。

残業を減らしたい

残業についても、「前職で月に○時間の残業があったため、働き方を見直したいと思った」と具体的に伝えてよいでしょう。ただ、激務になることがあらかじめ分かっている業界を受ける場合、残業を減らすことを転職理由に挙げるのは明らかにミスマッチとなってしまうため、採用にはつながりにくくなります。

将来性を感じなかった

現在の職場・業界に将来性を感じないことで転職を希望する場合は、そう判断した論理的な理由を説明しましょう。

「業界として~~といった状況に対応する必要があり、そのための~~といった施策を社内でも試みたが、限界を感じた。社外の方がより良く働けると考えた中で、御社の~~といったところに将来性を感じる」などと、具体的に話せる準備が必要です。そこが曖昧になってしまうと、「この人は自分に合わないと感じた仕事を熟考せず諦めてしまうんじゃないか」といった印象を持たれかねません。

人間関係やハラスメント

職場の人間関係やハラスメントが原因で退職を決めた場合、それを話すこと自体も苦痛になるかもしれません。ただ、これが動機の大部分を占める場合、隠してしまうと「ではなぜ今の仕事を続けないのか?」という余計な疑問を持たせてしまいます。

問題の内容を全て伝える必要はないので、「配属の変更など試みたものの改善が難しかったため、転職という道を選びました。せっかく転職するなら今まで取り組んだ仕事のスキルを生かしつつ、~~の分野でも貢献したいと考えています」といった形で、転職を考えたきっかけの一つとしてさらっと伝えるのがいいと思います。

休職・離職している場合

応募時に仕事を休んでいたり、すでに退職していたりすると、やはり企業としては「また仕事を辞めてしまうのではないか」と不安が生じます。ただ、転職活動をしているということは、応募者自身の中で「働ける」というゴーサインがあったはずです。例えば「家族の介護が週5で必要でしたが、ヘルパーさんや施設を利用できる環境が整い、復職できる状態になりました」などと、離職・休職の原因が解消されていることを明示すれば問題ありません。

以上、ケース別の考え方を解説しましたが、退職を決断する理由は必ずしも一つではないと思います。まずは転職したい理由を全て書き出してみましょう。自分が本当に求めている環境をはっきりさせておけば、転職活動をしなくても「この問題さえ解決できたら今の職場でも楽しく働けそうだ」という選択肢が生まれるかもしれません。

「企業を選んだ理由」で働く意思を伝えよう

退職を決めた理由のほかに、応募した企業をなぜ選んだのかを伝える必要もあります。「残業が少ない環境で働きたい」という理由だけでは、入社後に活躍できるイメージが持てませんからね。これまでの経歴と、転職先の業務で求められるスキルを重ねつつ、自分がどのような形で貢献できるのかをアピールしましょう。退職理由を3割、企業を選んだ理由や将来に向けた話を7割ほどで伝えるのが良いと思います。

転職を通して実現したいことを明らかにし、「目標に対してこの会社に入ることが必要なんです」と論理的に説明できれば、それが働きたい意志の表明になります。

以上、面接官が転職理由を聞く目的とその答え方をご紹介しました。

「転職活動に対して不安を抱いてしまう理由」「年齢別に生じる転職活動への不安とその対処法」などについては、以下の記事でご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。 

プロフィール:
キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん
国家資格キャリアコンサルタント。大手転職エージェントでキャリアアドバイザーを経験後、現在は人材業界で法人営業と企画職を兼務。20代の総合職女性、30代のワーママを中心にキャリア相談を行いつつ、月1でキャリアに関する勉強会「朝キャリ8」を主催。ブログでは転職・キャリア情報を発信中。1児の母。
https://miyukichi.com/

文:小林景太/ノオト
編集:リブセンス + ノオト

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