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転職に必要な「職務経歴書」って何?履歴書との違いや制作のポイントを解説

転職活動で提出を求められる「職務経歴書」。新卒の就職活動では用いられない書類なので、初めて転職をする人は何をどのように書けばいいのか戸惑ってしまうかもしれません。職務経歴書を用意する目的や履歴書との違い、作成時に押さえるべき内容などを解説します。(監修:キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん)
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転職に必要な「職務経歴書」って何?履歴書との違いや制作のポイントを解説

転職活動で提出を求められる「職務経歴書」。新卒の就職活動では用いられない書類なので、初めて転職をする人は何をどのように書けばいいのか戸惑ってしまうかもしれません。職務経歴書を用意する目的や履歴書との違い、作成時に押さえるべき内容などを解説します。(監修:キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん)
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職務経歴書は「自分ができること」を伝えるための書類

職務経歴書は、その名のとおり「自らのこれまでの仕事」について書く書類です。転職先の会社で自分が貢献できることを示すために、「私はこういう仕事ができます」「こういうスキルを持っています」と伝えるプレゼンツールが職務経歴書です。

採用フローにおいて職務経歴書は、最初の書類選考から重視されます。企業側は職務経歴書を見て「この応募者は何ができるのか」を知り、社内の環境も考慮しつつ、募集している職種で活躍できそうかを判断します。面接では、職務経歴書を読み込む過程で生まれた「これまでの仕事では何が大変だったか?」「どんな工夫をしてきたか?」といった質問が投げかけられます。職務経歴書は、採用試験で最初から最後までどのフェーズでも使われる書類です。

職務経歴書と履歴書は何が違う?

就職活動だけでなくアルバイトの応募などでも使う「履歴書」は、社名と在籍期間だけの大まかな経歴のほか、主に個人情報を記載する書類です。

一方、職務経歴書は「取り組んできた仕事の内容」に特化した書類です。主な項目には「職歴の要約」「具体的な業務内容や実績(職務経歴)」「自己PR」があります。

職歴の要約

最初に4,5行で職歴をまとめます。第二新卒~30代前半あたりの職歴が浅い方は、最初の会社から時系列順に書いてよいでしょう。30代後半以降で複数社経験されているような方は、新卒時代のことを詳しく書いても採否の判断材料にはならないので、現在のスキルにつながる業務などを中心に書くのがいいと思います。

職務経歴

各項目の中で最も比重が大きくなる欄です。社名・事業概要・勤続期間・担当業務などを軸に、最近の経歴から順番に書きます。ここでは「目標の○%を達成」「営業成績○人中○位」など数字で示せる実績や、応募する職種にも求められる経験・スキルなどを記入しましょう。

自己PR

職務経歴を仕上げて事実をひととおり把握してから着手すると、自己PRとして使える要素が判断しやすいです。また、ここで企業ごとの志望動機を詳しく書いてしまうと職務経歴書としての汎用性が失われ、複数社受ける場合には都度作り直す手間がかかってしまいます。職務経歴書はあくまで「自分は何ができるのか」を伝えるための書類なので、特定の企業に向けた動機は面接で伝えるようにして、自己PR欄のバリエーションを持たせるとしても「事務職版」「営業職版」など職種別で分ける程度にするのがいいでしょう。

職務経歴欄の作成で押さえるべきポイント

職務経歴欄では、これまでの仕事の要点を押さえつつ、受ける職種の業務内容に合わせて「こういう実績があるからこの仕事でも活躍できる」ことを相手がイメージできるように書くのが基本です。

例えば、金融機関で営業職をしていた方が事務職に転職したい場合には、営業の成績などを書いたうえで、「バックオフィスの事務職の人とのやりとりを経て申請業務がスムーズに進むよう効率化をサポートしていました」とか「金融機関として、営業職でも事務的な文章作成業務は多く経験してきました」といった部分に厚みを持たせることで、「異業種・異職種からの転職でもこの人は活躍できるかも」と思ってもらいやすいでしょう。

反対に、これまでと同じ営業職で転職したい場合は、営業職としての実績を掘り下げましょう。営業スタイル、顧客開拓の仕方、商談後のフォローは自分で行うのか別の部署が担当するのか、顧客は個人か法人かなど、業務内容を分解して説明しつつ、応募する職種で求められるスキルとの共通点をアピールするのが効果的です。

また、在籍した会社をマイナスに見せるような実績の書き方は勧められません。職務経歴は、限られたスペースの中で応募者自身が意図的に過去を切り取って見せる書類なので、そこであえてネガティブな内容を書くことによって応募者自身の性格や協調性についても不安を抱かせてしまう懸念があります。不満があったとしてもグッとこらえて、事実をもとにポジティブな着地をするのが望ましいです。

職務経歴書が完成したら、ぜひ添削を受けることをおすすめします。転職エージェントやキャリアコンサルタントに相談するのが一般的ですが、まずは応募する業界に近いところで働いている知人などに見てもらうだけでも、現場のリアルな意見がもらえます。

自分の状況に近いテンプレートを利用しよう

「職務経歴書 テンプレート」などで検索すると、あらゆる転職サイトが職務経歴書の雛形を公開しています。そのテンプレートの中から、例文として自分に近い状況が書かれているものを見つけて、具体的な情報を書き換えていく形がおすすめです。全てをゼロから作ろうとせず、見本に頼りながらまずは一度完成形を作りましょう。

職務経歴書の作成は、自分の状況を見つめ直す機会にも

転職活動において重要なツールとなる職務経歴書ですが、提出期限に合わせて作成を始め、結局バタバタと書き上げることになってしまう人も少なくありません。すでにお分かりかもしれませんが、職務経歴書を作るのは結構時間のかかる作業なんです。

理想を言えば、転職の予定がなくても余裕のあるときに用意しておいて、半年~1年ごとに自分の仕事を振り返りつつ内容を更新していくという形がベストです。お仕事のご縁はタイミングも大事なので、いざという時にすぐ提出できる書類が手元にある状態はアドバンテージになります。

また、職務経歴書を作る過程では自分自身を客観視することになるので、適した転職先を探す上でも利点になりますし、現状に対する解決策として「社内の部署異動もアリなのかな」「副業でチャレンジしてみようかな」などと転職以外の選択肢に気づくこともあるかもしれません。書けることを一度書ききってしまえば、最終的に職務経歴書では使わなかった事柄でも、面接で話すエピソードとしてストックすることができます。

……と言っても、早い段階から手をつけるのはなかなか難しい話ですよね。職務経歴書はとにかく一度完成させることが大切なので、最初は提出期日に押されて作り上げるというのも悪くないと思います。まずは50~60点ぐらいのものを目指し、添削などを経て徐々に磨き上げていきましょう。

以上、職務経歴書の概要や作成の手順について解説しました。「第二新卒だから書くことが少なくて困る」「一人でブラッシュアップするときのコツは?」などのより具体的な疑問については、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてぜひご覧ください。

プロフィール:
キャリアコンサルタント・ブロガー みゆきちさん
国家資格キャリアコンサルタント。大手転職エージェントでキャリアアドバイザーを経験後、現在は人材業界で法人営業と企画職を兼務。20代の総合職女性、30代のワーママを中心にキャリア相談を行いつつ、月1でキャリアに関する勉強会「朝キャリ8」を主催。ブログでは転職・キャリア情報を発信中。1児の母。
https://miyukichi.com/

文:小林景太/ノオト
編集:リブセンス + ノオト

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