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はじめての転職活動、履歴書の書き方の疑問5選【キャリアコンサルタント監修】

転職活動で作成する履歴書。経歴や資格など、正確な記述が求められる項目から、魅力的かつ分かりやすい自己アピールなどを書く自由記述欄まで、書き方のポイントはさまざまです。本稿では、履歴書を書く際につまずきがちな5つの疑問と、その解決法をご紹介します。(監修:キャリアコンサルタント 浅葉名津美さん)
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はじめての転職活動、履歴書の書き方の疑問5選【キャリアコンサルタント監修】

転職活動で作成する履歴書。経歴や資格など、正確な記述が求められる項目から、魅力的かつ分かりやすい自己アピールなどを書く自由記述欄まで、書き方のポイントはさまざまです。本稿では、履歴書を書く際につまずきがちな5つの疑問と、その解決法をご紹介します。(監修:キャリアコンサルタント 浅葉名津美さん)
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Q1.学歴はどこからどこまで書くべき?

明確な決まりはありませんが、転職活動の場合は高校入学から書くのが一般的でしょう。「いつの時点から書くか」よりも、在籍していた学校名や学部学科などの名称を正確に書けているかが大切です。

(例)

× ○○高校 入学
○○市立○○高等学校 ○○科 入学

合併などにより現在の学校名が変わっている場合、「旧学校名(現学校名)」というように併記するよう気をつけましょう。

(例)

○○大学 ○○学部(現●●大学 )入学

志望動機やアピールポイントの記入内容に関係する場合は、高校以前の学歴から書いてもいいでしょう。休学や浪人も、そこでの経験や努力をアピールしたい場合は書いておくのもありです。逆に言えば、特に触れられたくない場合は書かなくても構いません。とはいえ、面接で聞かれる可能性はあるので、想定しておきましょう。

Q2.手書きorパソコン作成、どっちがいいの?

履歴書の作成方法を企業が指定している場合、もちろんそれに従います。指定がない場合はどちらでも構いませんが、パソコン作成が一般的です。

また、手書きだから・パソコンだからという理由だけで落とされることは無いと考えていいでしょう。「企業側はなにか試しているのではないか?」と疑心暗鬼にならなくても大丈夫です。

きれいな字や几帳面さをアピールしたい人は、あえて手書きで作成するという選択肢もありえます。企業側がコピーをとった際に文字が消えてしまうケースもあるので、手書きの場合、こすると消えるタイプのボールペンは使わないようにします。

手書きの履歴書を指定する会社には、例えばお客さんにお礼の手紙を書くことがあるのでどんな字を書くか知っておきたい、というような背景がある場合も考えられます。しかし、明確な理由もなく「手書きじゃないとだめだ!」と非効率的な方法に固執しているような会社は、社内体制のデジタル化が十分に進んでいない可能性もあります。自分が働きたいと思う職場の雰囲気と合っているのか、本当に応募するべきかを考え直してもいいかもしれません。

Q3.志望動機や自己PR、どこまで正直に書くべき?

「給与が高いから」「プライベートの時間を十分に確保したいから」、「人間関係のトラブルで前職を辞めた」など、志望動機やその背景にある前職の退職理由を正直に書きづらいケースもあるかもしれません。嘘はいけませんが、どう書くのがいいのでしょうか。

自分の価値観を掘り下げてみる

給与の高さや福利厚生など、待遇面を理由に志望する場合、「なぜそこに魅力を感じたのか」を掘り下げて考えてみましょう。そうすれば、自分の本当の価値観が見えてきます。「プライベートの時間を大切にしたい」なら、「○○という理由で、効率的な働き方ができるよう○○といった工夫をしています」というように業務に前向きな姿勢を見せてカバーできるといいでしょう。

(例)企画営業職の志望動機
社員の方々が仕事と趣味を両立させ、興味・関心事をお互いオープンにしてそれぞれ楽しんでいる風通しの良い職場環境に惹かれ、志望しました。私は幼少期から地元サッカーチームを応援しており、メリハリのある働き方を心がけています。これまでの組織では長時間勤務ばかりが評価対象でしたが、御社では短時間で成果を出す働き方が重視されており、自分らしく働けるのではないかと感じています。また、自分の好きなものに対する熱意や分析力を企画のアイデアにも活かしていきたいです。

ネガティブなエピソードから得られた経験や学びを見つける

人間関係のトラブルなど、マイナスに捉えられかねない退職理由の場合、そのまま伝えたら印象が悪くなるのではと心配する人もいるかもしれません。例えば退職理由がハラスメントの場合、実際に問題があったのは前職の人や環境であっても、それを転職先に客観的に伝えるのが難しいという問題があります。

履歴書上の対策としては、トラブルがあった事実だけに終始せず、そこから自分はどんな経験や学びを得たのか、新たな環境で前向きに働く意欲を伝えてみましょう。例えば「悩んでいる同僚がいたら冷静に相談に乗ることができる」などの姿勢をアピールできればプラスになります。

(例)事務職の志望動機
私は迅速に業務を進めること、風通しの良い職場環境づくりを心がけることの両面を大事にしたく、事務職を志望しています。前職では、多忙と上司からのパワーハラスメントにより心身の調子を崩し退職に至りました。多忙の一因は自分の業務の進め方に非効率な点があったと分析し、短期派遣の事務員として働いた際にはタイムマネジメントを学び業務環境を整備しました。また、人間関係に苦労したからこそ、組織が前向きに機能するための関係構築の大切さを実感しています。健全なコミュニケーションのために、自分の状況報告や相談をためらわないこと、一緒に働く人との相互理解を心がけています。

Q4.勤務地や給与の希望は書いてもいいの?

履歴書の本人希望記入欄には勤務地や給与の項目がありますが、正直に自分の希望を書いてもいいのでしょうか。

勤務地

自分にとって絶対に譲れない条件ならば、最初からオープンにしておくほうが企業と求職者お互いのためになります。また、「親の介護があるため」「休日は家業を手伝うため」など理由がある場合も正直に書いて問題ありません。

給与

経験や能力と照らし合わせてあまりにも高い希望給与額を書いていると、「給与条件が合わないから」という理由で不採用になる可能性もあります。業界や企業によって給与の基準も異なりますから、希望額の最大値を書くよりも、「自分はこれ以下の給与額だったら辞退するな」と思う金額を書いておくほうが適当でしょう。

Q5.上手く書けているかわからない場合、どうチェックする?

書き終わった履歴書は推敲しましょう。その際によく見るべきポイントは以下のとおりです。

自分でチェックする場合

自由記述欄
  • ひとつの項目に1テーマで書けているかどうか

あれもこれも盛り込みすぎると話題が分散し、何を言いたいのか伝わりにくくなります。自己アピールは1つ、志望動機は2つぐらいまでが好ましいです。

  • 一文が長すぎないか、句読点の位置は適切か

分かりやすさの確認のため、声に出して読んでみるのがおすすめです。

経歴や資格など
  • 正式名称で書けているか
  • 元号か西暦かで統一されているか

細かな点をおざなりにせず、きちんとした印象の履歴書を作成しましょう。

第三者にチェックしてもらう場合

友人や家族に見てもらう

自分のことをよく知っている身近な人に読んでもらうと、「あなたにはこういう面もあるのでは?」などとアドバイスがもらえ、自分では気づかないアピールポイントが見つかるかもしれません。

ハローワークや人材紹介会社、転職エージェントなどのサービスを使う

下記のようなサービスを利用する方法もあります。

  • わかものハローワーク

全国各地にあり、書類の作成や就職相談などに対応しています。就職セミナーやスキルアップのための職業訓練なども開催しています。

  • 転職エージェントサービス、人材紹介会社のサービス

書類の作成指導をはじめ、転職活動全般の相談に対応するサービスもあります。どんなサービスが受けられるかは、各社によりさまざまです。中には、エージェントに経験を積ませるためや集客活動の一環として、SNSで無料の書類添削サービスを行っているケースもあります。上手に利用してみるのも選択肢の一つでしょう。

周りの協力も得ながら、履歴書を作成しよう

履歴書は人に読まれるための書類ですから、第三者の意見も大切です。周りのアドバイスも参考にしつつ、自身の長所を活かせるフォーマットや書き方を検討し、自分の価値観やアピールポイントがしっかり伝わる履歴書を作成しましょう。

「履歴書にはどんなことを書くのか」「履歴書を作成する際のポイント」といった、基礎的なことについては、以下の記事でご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

 

※記事内で紹介した法制度やサービスは記事公開時点での情報です。

プロフィール:
中小企業診断士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント
浅葉名津美さん
企業側と求職者側、双方の支援が可能な人事労務コンサルタント。企業向けには、採用支援や人事労務に関するコンサルティングを提供し、人材の定着につながる支援に力を入れている。学生や社会人を対象としたキャリアコンサルタントとしても活動し、個人のキャリアアップのサポートも行っている。

文:阿部夏美/ノオト
編集:リブセンス + ノオト

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