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【2019年版】資生堂・花王総合職社員の本音は?化粧品業界のワークライフバランス調査レポート

女性が活躍しているイメージのある化粧品業界。この記事では、化粧品業界大手の「資生堂」と「花王」で実際に働くビジネス総合職社員から寄せられた口コミを集め、ワークライフバランスのとりやすさや、女性の働きやすさについて調査してみました。化粧品業界に就職や転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
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【2019年版】資生堂・花王総合職社員の本音は?化粧品業界のワークライフバランス調査レポート

女性が活躍しているイメージのある化粧品業界。この記事では、化粧品業界大手の「資生堂」と「花王」で実際に働くビジネス総合職社員から寄せられた口コミを集め、ワークライフバランスのとりやすさや、女性の働きやすさについて調査してみました。化粧品業界に就職や転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
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就活生にだけでなく、転職先としても人気の高い化粧品業界。

女性が多く活躍しているイメージがありますが、実際に働いている人は、「働きやすい」と感じているのでしょうか。

今回は、化粧品業界の大手、「資生堂」と「花王」のビジネス総合職正社員を中心に寄せられた、「ワークライフバランス」と「女性の働きやすさ」に関する口コミを、2017年から2019年の最新の投稿コメントに絞りピックアップしました。

化粧品業界の花形とも言える大手2社の社員の本音から、実際の働きやすさや職場環境を探っていきましょう。

国内シェアNo.1の資生堂の働きやすさを徹底調査

残業時間(*1) 年間休日(*2) 在籍年数(*3) 平均年齢(*4)
19.80時間/月 127日 14.0年 39.7歳

(*1)転職会議に2018年9月30日~2019年8月31日に投稿された残業時間に関するデータの平均値
(*2-*4)有価証券報告書 ‐ 第119期(平成30年1月1日 ‐ 平成30年12月31日)より引用、提出会社の状況 2018年12月31日現在

化粧品の国内シェア第1位を誇り、日本の化粧品業界トップブランドに君臨する資生堂。120か国以上の国や地域に事業を展開し、世界シェアも順調に拡大しているグローバル企業でもあります。

そんな資生堂は、大人では知らない人がいないというほど知名度も抜群で、安定企業というイメージもありますが、実際、社員の働きやすさの点ではどうなのでしょうか。

以下、転職会議に寄せられた口コミから見えてきた、資生堂の働きやすさの実態をお伝えしていきます。

資生堂のワークライフバランス

資生堂では、働きがいのある職場の実現に向け、「WORK LIFE BEAUTY」と呼称する長時間労働の解消や、勤務形態の充実に取り組んでいます。さらに、仕事と育児・介護の両立支援として、さまざまな制度や施策の導入も進んでいるようです。

ワークライフバランスの向上を積極的に推進する資生堂。それでは、実際に働く社員は、ワークライフバランスについてどのように感じているのでしょうか。資生堂のワークライフバランスに関する口コミを集めてみました。

【良い点】 暇な部署ならワークライフバランスは充実していると思う。しかし部門によっては崩壊しています。働き方見直しの影響で残業時間に規制がかかり、サービス残業を行なっている社員も沢山います。
【気になること・改善したほうがいい点】 とにかく離職者が最近多い。社長が変わってから社風が変わってしまった。転職組は外から見たイメージが違うのか、こんなに忙しいとは思わなかったと口を揃えて言います。
出典:転職会議|投稿日 2019年6月5日 正社員 30代前半 男性 社員クラス その他のマーケティング・企画関連職の口コミ
フレックスはあってないようなもので、やはり日系なので、フレックスを使って時間調整するという考え方はあまりなじみません。 病院に行くからフレックスを使う、など。普通の企業で午前休というような意味合いで使う人が多いです。 残業規制が厳しいのはいいのですが、その分深夜や土日にサービス残業が増えただけなので形骸化してると思います。
出典:転職会議|投稿日 投稿日 2019年6月14日 正社員 30代後半 女性 社員クラス その他のネットワーク・サーバ・通信インフラ関連職の口コミ
【良い点】 昔は残業が多く、夜9時でも職場にかなりの人数がいたが、現在は7時にはほとんど退社している。休みも取りやすく、週2回の在宅勤務も奨励されているのでここ数年で環境が劇的に良くなった。有給も取りやすいと思う。
【気になること・改善したほうがいい点】 本社の環境は良くなったが、営業第一線は土日出勤も多く、みなし残業も多いのではないかと思う。ただ、これは何処の業種でも同じかもしれませんが、それでも本社と営業第一線との差異は未だ存在しているかと。
出典:転職会議|投稿日 2018年8月15日 正社員 40代後半 男性 課長クラス ブランド・プロダクトマーケティングの口コミ

これらの口コミから、資生堂では部署や職種によってワークライフバランスの取りやすさが異なるということがわかりました。

直近の2017年から2019年の間に投稿された口コミ情報では、マーケティング職と営業職が特に忙しい傾向にあるようで、残業や休日出勤などが多いことから、ワークライフバランスが取りにくくなっているようです。

また、資生堂では長時間労働の解消のため、残業時間に規制がかかっているようですが、実際の仕事量は減るわけではないので、名目上は退社したことにして残業するというような、いわゆるサービス残業がかえって増えてしまった、という声も聞かれました。

資生堂の女性の働きやすさに関する口コミ

女性比率が83.1%(*5)と、女性従業員の比率が高く、女性が働きやすい企業というイメージの強い資生堂。

ILOが発表した2018年のデータによると、日本の女性管理職比率は12%であるところ、資生堂の女性管理職比率は32.3%(*6)と、女性管理職比率も日本国内高水準にあり、多くの女性がリーダーとして活躍していることが伺えます。

では、実際のところ、資生堂で働く女性は、働きやすい職場だと感じているのでしょうか?以下、転職会議に寄せられた口コミをまとめてみました。

女性が多い会社の為、育休や産休を取っている社員も多い。復帰できるかはまたべつの話にはなると思うが特に心配な点はない。上長に女性もいるため、キャリアアップが期待できる、しかし多くの社員がいるため人事評価制度が厳しい気もする。頑張った分だけ認めてもらえる。
出典:転職会議|投稿日 2019年3月26日 正社員 30代前半 女性 社員クラス 法人営業の口コミ
女性管理職比率も3割を超えており、女性のキャリアアップに対する機会が多い。 育児制度などの支援制度も充実しており、結婚、出産後も働きやすい環境がある。
出典:転職会議|投稿日 2018年8月3日 正社員 50代後半 男性 統括本部長クラス マーケティング・企画系管理職の口コミ
【良い点】 どの部門でも女性はリスペクトされている傾向があり、肩書にかかわらず働きやすいと思う。育児休暇や時短も普通に取っているひとが多く、周囲からの不満も聞くことはない。女性管理職が増えているので、女性にも可能性を感じられる職場かと。
【気になること・改善したほうがいい点】 女性管理職が増えているが、意図的に増やそうとしすぎて相応しい能力が伴っていない女性を優遇しすぎている傾向は見られる。そのような場合、女性の部下からの突き上げがよく強いので、お互い苦労をしていそう。女性管理職の比率だけを目的に昇格させる風潮は改善したほうがよいかも。
出典:転職会議|投稿日 2018年8月15日 正社員 40代後半 男性 課長クラス ブランド・プロダクトマーケティングの口コミ

女性が働きやすい職場環境だという声が多い中、こんな意見も。

対外的にはワークライフバランスとりやすく、女性も働きやすい環境と見せていえますが、実際は部署によって働き方はさまざま。特にマーケティング分野では、育児時間をとっていようがお構いなしで、終電・始発まで働いていても上司は見て見ぬふり。育児時間どころか、残業30時間は当たり前で、自分でコントロールしにくい残業の仕方なので、家族に迷惑をかけることになる。
出典:転職会議|投稿日 2018年5月30日 正社員 30代後半 女性 社員クラス Webマーケティング(SEO・SEM)の口コミ
女性社員は多いが、家庭や子供をもつ人ばかりではないので、部やグループによっては、理解を得られないこともしばしば。 女性全員が働きやすい社風かと言われると違うと感じる。 また、未だに威圧的、高圧的なパワハラタイプは少なくない。特に販社から本社に異動してきた人の中には、「24時間働けます」「残業えらい」という古い考えの持ち主も多い。 更に自由な発言をできるような環境ではなく、上が言えば絶対!という中間管理職が多い。
出典:転職会議|投稿日 2018年5月30日 正社員 30代後半 女性 社員クラス Webマーケティング(SEO・SEM)の口コミ

転職会議に寄せられた口コミから、資生堂はおおむね女性にとって働きやすい職場環境であることと、女性のキャリアアップの機会が多いことがわかりました。

在籍社員は女性の比率が高いことからも、育休や産休にも理解があり、休暇後も復帰しやすい環境のようです。そのため、結婚や出産の後も社会で活躍したい女性にとっても、働きやすい職場環境と言えるでしょう。

その一方で、資生堂で働く女性の全員が「働きやすい」と感じているわけではないのも事実。実際、所属部署の雰囲気や直属上長の考え方によっては、育児中でも残業をさせられたり、理解を得られないなど、苦労する場合もあるようです。

幅広い商品を展開する花王の働きやすさを徹底調査

残業時間(*7) 年間休日(*8) 在籍年数(*9) 平均年齢(*10)
19.59時間/月 121日 17.9年 42.5歳

(*7)転職会議に2018年9月30日~2019年8月31日に投稿された残業時間に関するデータの平均値
(*8-*10)有価証券報告書 ‐ 第113期(平成30年1月1日 ‐ 平成30年12月31日)より引用、提出会社の状況 2018年12月31日現在

化粧品に限らず、洗剤をはじめとする日用品など、幅広い商品を展開する花王。化粧品は国内でトップ3に入るシェアを誇り、スキンケア製品の売上も堅調です。

そんな花王は、さまざまな立場の社員同士が自由に話せる環境が整っており、非常に風通しが良い社風だという評判があります。

社員の平均年齢が40歳を超えていることも、職場への定着率の高さと働きやすさを裏付けていると言えるでしょう。

花王のワークライフバランスに関する口コミ

花王では、社員が柔軟に勤務でき、自身の生活や、育児・介護などとの両立を図れるよう、コアタイムなしのフレックスタイム制や時間単位休暇制度をはじめ、さまざまな勤務体系の導入が進められています。

また、休暇の取得を推奨するなど、メリハリのある働き方が促進されており、2018年の有給休暇の取得率は74.8%(*11)にまで及んでいます。では、実際に花王で働く人たちは、ワークライフバランスについて、どのように感じているのでしょうか。

ワークライフバランスは非常に良い。基本的に有給取得を拒否されることは無い。早めに申請すれば1週間程度の休暇も比較的容易に取れる。また育児に対する理解も深く、男性の育児休暇取得も多い。育休後はほとんどの女性社員が復職し、時短勤務などへの職場の理解も深い。総じてワークライフバランスは国内企業でも最高レベルで良いと思われる。福利厚生も比較的充実している。
出典:転職会議|投稿日 2019年7月22日 正社員 20代後半 男性 社員クラス 基礎・応用研究(食品・化粧品)スの口コミ
【良い点】 有給などの取得に関しては個人の自由で取得できる。会社としても有給取得を推奨している。休日出勤などはほとんどない。
【気になること・改善したほうがいい点】 部門により業務量が異なるため取得率に差がある。商品に直接関わる部門は多忙なため、有給を取得できない人が多い。 残業なども同様の状況である。 特に忙しい部署は休日出勤はないが、自宅にPCを持ち帰り仕事をしている場合が多い。
出典:転職会議|投稿日 2019年6月4日 正社員 30代前半 男性 社員クラス ブランド・プロダクトマーケティングの口コミ
休暇はとりやすい。 休んだときには周囲で仕事のフォローをし合うのでそこは良かった。 また、残業にも厳しく、上司から積極的に帰るように促されるため、過度な残業に追われるということはなかった。
出典:転職会議|投稿日 2019年6月16日 正社員 20代後半 男性 社員クラス 経理の口コミ

花王では、会社を挙げて有給休暇の取得を推奨しており、有給休暇は非常にとりやすくなっているようです。なお、残業や休日出勤なども少なく、総じてワークライフバランスがとりやすい職場であると言えるでしょう。

一方で、必ずしも全ての部署や職種がワークライフバランスのとりやすい環境であるとは言い切れず、技術職やマーケティング職などははじめ、一部の部署や職種では、有給休暇が取りにくい、残業が多いなど、多忙をきわめることもあるようです。

花王の女性の働きやすさに関する口コミ

花王では性別によらず、意欲や能力に応じた管理職への登用が推進されており、女性管理職比率が18.4%(*12)にまで上昇しています。

このような取り組みから、2019年には女性活躍推進に優れた上場企業として、経済産業省および東京証券取引所の「準なでしこ」銘柄に選定されました。

そんな女性登用や、女性活躍のため柔軟な勤務体系の導入している花王の、実際の女性の働きやすさを、転職会議に寄せられた口コミから見ていきましょう。

産休育休を取得している女性が非常に多く、女性にとっては働きやすい環境なのだと思う。また、女性管理職の比率をとにかく上げたいみたいで、女性で永年勤続がある方は積極的に管理職に登用したい雰囲気を感じる。 男性と比べて昇進しやすく、女性に寛容な会社だと思う。
出典:転職会議|投稿日 2019年5月1日 正社員 男性 社員クラス 新規事業・事業開発の口コミ
海外関係の仕事はどうしても出張頻度が多いので、子育てとの両立はなかなか難しいです。国内担当であれば、女性には最高の職場かと!
出典:転職会議|投稿日 2018年10月8日 正社員 20代後半 女性 社員クラス ブランド・プロダクトマーケティングの口コミ
職場には女性がとても多く、ママさんも多い。産休、育休者も多く、配慮の大きな会社だと感じる。ただし事業部にいると、なかなか育休タイムをとっていても期待時にかえれなかったりするため、そういう場合は部署異動もできる。
出典:転職会議|投稿日 2018年6月18日 正社員 30代前半 女性 社員クラス ブランド・プロダクトマーケティングの口コミ
時短勤務をしている方でも、 その時間に帰れない光景を何度か目にしました。 女性が長く働けるような短時間勤務、育児休暇などはある周囲が彼女たりの仕事をカバーするということに弱いように思えた。 そこがしっかりしていれば、長く働きやすくなると思う。
出典:転職会議|投稿日 2018年6月12日 正社員 20代前半 女性 社員クラス 個人営業の口コミ

花王では育休産休の取得者も多く、育児中の女性には時短勤務が認められるなど、十分に配慮がなされているようです。

なかには時短勤務中でも定時に上がれないような部署もあるようですが、家庭との両立に支障をきたす場合には、部署異動を願い出ることもできるなど、基本的には育児中の女性に寛容であることがうかがえます。

また、近年は企業の取り組みとして女性の昇進や管理職登用にも力を入れているようで、家庭と仕事を両立しながらキャリアアップしたい女性にとっては、魅力的な職場環境であると言えるでしょう。

まとめ

今回は資生堂と花王の、大手化粧品会社2社の働きやすさについてご紹介しました。どちらの企業も、従来のイメージ通り、性別にかかわらず活躍できるフィールドがあるようです。

その一方で、性別にとらわれずにリーダーに登用したり、仕事を任せる文化があるからこそ、場合によっては家庭との両立が困難になるなど、ワークライフバランスが崩れてしまうこともあることがわかりました。

とはいえ、ひとりひとりの社員の働きやすさを尊重しながら、積極的に働きやすい環境作りに取り組む2社だからこそ、今後ますますワークライフバランスの取りやすい企業になっていくことが期待できるのではないでしょうか。

(*5)2019年1月1日時点、国内資生堂グループ、資生堂発表データより引用

(*6)2019年1月1日時点、国内資生堂グループ、資生堂発表データより引用

(*11)2018年度(2018年1~12月)、国内グループ、花王発表データより引用

(*12)2018年12月31日時点、国内グループ、花王発表データより引用

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