1.ワークライフバランスを見つめなおしたい
- ワークライフバランスがあまり維持できなかったため。仕事内容に大きな不満はないものの、残業が多い、休日に仕事をする必要がある、夜中に緊急で対応が必要となり常に仕事をしている錯覚に陥ることが多かったように思います。オンオフでメリハリがつきませんでした。また残業ありきで基本給は高くないので給与体系に少し不満があったため。(アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社/25歳 男性 ITコンサルタント)
- ワークライフバランスが崩壊しており、サステイナブルな家族関係を維持することが難しい。(株式会社ボストン・コンサルティング・グループ/30歳 男性 ビジネスコンサルタント)
- ワークライフバランスがとりにくいため、働き方を変えたい。基本的には、給与が高い→クライアント報酬(単価)が高い→求められる質・量・スピードのレベル(期待値)が高い→プロジェクトでの役回りも多く(大きく)、残業過多に陥りやすい。独身の時は自分一人を犠牲にすればよかったのですが、子供の誕生を機にゆとりのある生活を送りながらも、自分を高めていける環境で働きたいと思うようになりました。(アクセンチュア株式会社/30歳 男性 ITコンサルティング)
クライアント・ファーストが信条のコンサルティング。業務は顧客の都合最優先になるので、仕事は曜日、時間を問わずハードです。特にITコンサルティングは業務の性質上か、驚くような長時間労働の方もおり、休職者や退職者も少なくないようです。
クチコミには、「ワークライフバランス」という言葉が多く出てきました。激務に不満を持つだけではなく、人生全体のバランスや合理性を考えるのは、常に現状を俯瞰し、問題が何なのか、ボトルネックは何かを突き詰め、その解決策を考えるコンサルならでは、なのでしょうか。
2.自分の能力を冷静に判断した結果
- ビジネスの変化にあわせて、次々と新しいことを覚える必要がある。キャッチアップが早くないと追いつけない。技術を極めるというよりも、コンサルティングサービスのための手段としての技術という割り切りが必要です。自分のやりたいことがはっきりしていないと、厳しい会社です。 (アクセンチュア株式会社/30歳 男性 プログラマー)
- 体力(精神力)的な問題。若いうちから待遇もよく、次々とチャレンジングな課題が与えられる環境ですが、会社の求める成長スピードに満たないと退職勧奨がなされます。それが確かに本人のためにもなると思います。能力の不足を体力と努力で補っている場合には、どこかで破綻をきたします。自分の成長限度まで在籍し、そこに達したら辞めざるを得ない環境といえます。(アクセンチュア株式会社/35歳 男性 ITコンサルタント)
- 英語のクライテリアが存在し、そこを乗り越えることができなかったため、やむを得ず転職という選択をしようかと思っています。(アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社/30歳 男性 サーバ設計)
ITコンサルティングのクチコミに多かったのが、自身の能力や成長の限界を感じたから、というもの。ただでさえ激務の中、ITの技術や知識のインプット、さらには英語力のブラッシュアップも必要とあっては、カラダがいくつあっても足りなそうです。自身の現状と将来を見通し、次の道を見つけるのが最善であるという客観的かつ合理的な判断のうえでの退職であれば、納得感も高そうです。
3.新しいチャレンジ!今度は戦略立案の「後」がやりたい
- コンサルティングという立場上、自分で実行することができずムズムズすることが多くなってきた。加えて、社内にあるルール(ひとつのプロジェクトに9ヶ月以上在籍できない)によって、思い入れのあるプロジェクトを途中で離れなくてはならなくなり不条理を感じるようになった。今になって思うと、優秀なメンバーが様々な経験を積むために必要なシステムだということは理解できるが、当時は中々受け入れることができなかったです。(株式会社ボストン・コンサルティング・グループ/25歳 男性 ビジネスコンサルタント)
- コンサルはプロジェクトとしてクライアントに関与するため、一部の期間、情報量でしか仕事ができない。自分がやったことがどうなったか最後まで見届けられるよう事業会社に転職しました。コンサルの経験は、事業会社に移った後も非常に役立っています。(デロイト トーマツ コンサルティング合同会社/30歳 男性 ビジネスコンサルタント)
- 単純に言えばコンサルタントではなくテーブルの向こう側に立ちたくなったから。入社当初よりITコンサルタントを長年続けていくつもりもなく、自分が業務側に回って仕事をしていくことにモチベーションが湧いた。(アクセンチュア株式会社/30歳 男性 コンサルタント関連)
- そろそろ事業会社で新しいチャレンジがしたくなったことが退職のきっかけです。ヘッドハンターに面白そうな仕事を紹介され、給与的にも悪くない条件でした。この会社はもともと定年まで勤め上げるといったタイプの会社ではありません。どこかで新しい道を探していくことが求められる会社なのです。 そのときがくればみんな新しい道に行きます。(アクセンチュア株式会社/40歳 男性 コンサルタント関連)
退職理由には「事業会社」というキーワードも頻出。コンサルタントという職業柄、戦略を立案するまでが彼らの仕事であり、その後どうなるかを最後まで見届けることはできません。戦略の実行フェーズを自分の手でやりたいという意見は多く見受けられました。より深く、手応えの感じられる仕事に関わりたいという情熱や向上心が退職につながるのでしょう。
とはいえ、転職先のカルチャーが合わずに数年でまたコンサルに戻るケースも多くある、との意見もありました。 コンサルらしい、冷静すぎる“合理的判断”が日系企業に馴染まないことも、現実にはあることなのかもしれません。
驚くほど少ない「人間関係」「給料」の悩み
今回の調査で、編集部が非常に驚いたことは、「人間関係」「給料」が退職理由になっているケースが、他業界と比較して明らかに少ないことです。
給料に関しては、「忙しさやプレッシャーの割に合わない」「給与体系に不満」という声はあるものの、割合としては比較的小さめ。また、人間関係に関しては、「パワハラ」「プレッシャーで雰囲気がギスギスしている」という声もありますが、「ドライで良い」「満足」「人間関係での悩みはない」という声が多数を占めました。
めまぐるしい忙しさの中で、合理的に仕事を進めるためにはチームワークがもちろん不可欠。もともと同じ志向性の人間が集まりやすく、合理的に物事を決定していくため、人間関係でのいざこざは生じにくいのでしょうか。 あるいは、人間関係に悩むこと自体、彼らにとっては「非合理的」なのかもしれません。
コンサルを志す場合は、相当な覚悟を
外資系コンサルが退職を決意する理由3選、いかがでしたでしょうか。 転職会議では、「入社対策」のクチコミデータも保有しており、実際の質問内容と、ユーザーによる回答例もサイト上に多く掲載されています。興味を持った方は、「面接、選考」項目のクチコミもぜひ御覧ください。
ですが、クチコミからも伺えるように、コンサルティング・ファームは非常に忙しく能力が求められる環境です。その分やりがいがあるという声はもちろん多いわけですが、安易な気持ちでチャレンジすると、予想以上に自分を追い込んでしまう可能性があるかもしれません。就職や転職の際は、業界研究・企業研究はもちろんのこと、企業の実態をクチコミサイトで調べたり、職場訪問などを行ったり、しっかり情報収集をしてから決断することを意識しましょう。
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