1位 改ざん発覚、東亜建設工業株式会社

5月の閲覧数、上昇率ともに１位だったのが東亜建設工業株式会支社。今年4月、羽田空港の地盤改良工事に関するデータ改ざんが明るみになりました。5月に入り、松尾正臣社長（当時）が引責辞任したものの、ほか、複数の公共工事に関する虚偽報告や施工不良も発覚し、企業姿勢や風土が問われています。同社の実情はどのようなものなのか？転職会議に寄せられた口コミを見てみましょう。

● 支店によっては、若い内から一人現場で施工管理業務、発注者対応など全て任されることがあり、そう言った面ではやりがいがある。ただし、待遇は最悪である。休日はほぼ皆無、報酬も低い。できる人が損をする会社だと思う。また、若手を育てる環境が劣悪。いまだに、若手に仕事を全て押し付け、見て覚えろのスタイルが根強く残っている。どんなに仕事ができない人間でもリストラをされることはなく、頑張っている人間が報われない。将来性がない会社である。ただ、10年目前後の社員の方々は優秀ない人材が多い。（25歳 男性 施工管理）

● 同期との仲はかなりいいと思う。若手の先輩社員の方々は、本当に優しいし面倒見がよい方ばかりである。上司は、できる方とそうでない方にはっきり分かれる。事務所等の動きを観察していれば、一目瞭然である。基本的には、人間関係の良い会社である。 現場によって、雰囲気は異なるが、頑張っていれば若手は認めてもらえる環境にあると思う。（25歳 男性 施工管理）

● 一部優秀だが、社内営業に長けた人間を能力以前に上昇させる傾向がある。マリコンなだけあり、海上工事には強いが、他土木、建築はかなり貧弱。社風はかなり悪いと感じる。古株が多く空気の行き渡りが悪いが、排除傾向にありやっとまともな社風になろうとしているように感じる。（35歳 女性 一般事務）

● 残念ながら、プライベートを充実させる時間は少ない。平日は早朝から深夜まで、休日も週1回になってしまうことがほとんである。現場から別の現場に移る際に3日～1週間ほど端境休暇が与えられることもあるが、運が悪いと施工期間によっては休暇がないこともしばしば。労組を中心に「時短」への取り組みも行っているが、現状は厳しい。（25歳 男性 施工管理）

● ライバルの海洋土木の会社がかなり業績を伸ばしている。既存事業については、公共事業は大幅な増加は見込めないため、急激な成長は望めない。新規事業の参入を企画できる十分な人間(人数)が社内にいない。業績低下は従業員のせい、役員は報酬をもらい続ける。社員も今後の会社の展望をある程度理解しているため、明るい希望を持った社員などいない。（25歳 女性）
 

忙しすぎる労働環境への不満や、会社の将来に対する不安の声は見られるものの、中堅社員の人柄や技術力に対する賞賛の声も多く見受けられました。今回の出来事を機に、企業としてよりよい方向に転換されることを期待します。
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2位 破産申告申請、木村メタル産業

金属スクラップや家電製品などの回収、リサイクルを行う木村メタル産業株式会社は、5月10日名古屋地裁に破産申告を申請しました。設備投資がふくらむ中、銅の相場が大幅下落し、資金繰りが悪化したためと言われています。そんな同社に対し、従業員は会社の状況をどのように感じていたのでしょうか？

● （退職理由は）給料の安さとサービス残業の多さ。また、いろいろなグレーな部分もある。企業からの廃品をゴミとして破格で引き上げてきてそれをそれなりの値段で売るようなこともしている。社長が以前はかなり底辺から這い上がってきたようで、そういったことも当たり前に行われている。事業拡張はいいが、待遇面をなんとかしないと社員はやる気をそがれていくと思う。（30代 男性 セールスエンジニア）

● 社長は温厚で物腰もよく、この人が社長か!?と疑いたくなるほどです。良い人柄です。しっかりと社員にもパートにも関係なく声を掛けてくれますので、従業員思いのところはすばらしいと思います。なので、マンパワーを大事にしているのだと思いたいです。取引先様からも、「そちらの社長は魅力的な方ですね」といわれるので、人柄なのでしょう。しかしながら、コンプライアンスの問題などが目立ってしまうのは悲しいところです。（10代 男性 その他）

「グレー」「コンプライアンス」といった言葉がクチコミに頻出。社長の人柄に好意的な意見もあるだけに、グレーな部分に手を染めざるを得ない企業経営の難しさが表れているようにも思いますが、やはりコンプライアンスすれすれの経営に疑問を抱く社員の声は無視できません。
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3位 「ブラック企業」初勧告、株式会社エイジス

5月19日、厚生労働省千葉労働局は、ジャスダック上場の棚卸し代行業、株式会社エイジスに対し、違法な長時間労働に対する是正勧告を行ったことを発表しました。なお、企業名の公表は今回が初で、“厚労省がブラック企業名を初公表”と話題になりました。同社では社長をトップにプロジェクトチームを発足させ、長時間労働の削減に着手しています。今後の改善が期待されますが、実際に働く従業員はどのように感じているのでしょうか？

● 夜勤と日勤がありますが、ここでは夜勤について書きます。毎日違うスーパーやホームセンター、ドラッグストアなどにチーム(3～200人でかなり変動します)で訪問し、商品の個数をカウントする「棚卸」を代行する会社です。チームワークが身につき、毎日違う現場のため新鮮です。ちょうど大学生の夏休みと春休みの時期に忙しいので、会社に気に入られれば週6でも入れます。サクッと稼ぐにはいい会社です。面接もありますが、実質的には登録会のようなもので、履歴書も不要なので落とされることはほとんどありません。（20代 男性 非正社員）

● 自分のところの職場は和気藹々としていて働きやすかったです。繁忙期になると常に人手不足で、どこの会社もそうですが上に行けば行くほどいろいろなことを要求されます。 その上仕事の時間も増えていき、長い時では36時間働きっぱなしというときもありました。 （10代 男性 非正社員）

● （退職理由は）勤務時間帯が夕方以降から明け方が多く、取引先店舗ごとに作業開始時間が違うので、心身に不調をきたす人が多いこと。閑散期と繁忙期の業務量に大きな差があり、給料面や健康面で大きな不安を抱えやすいこと。（30歳 男性 その他職種）

● 環境もよく、助け合いの風土が根付いており、働きやすい状況が整っていました。残業は少ないとは言えませんが、手当も充実しており、不満はありませんでした。体力さえ自信があり、会社の雰囲気に馴染めることができるなら、長く働いていけるのではないでしょうか。（37歳 男性 法人営業）

● とにかく繁忙期と閑散期の収入の差が激しく、真夏と真冬の繁忙期には連日終わりの見えない商品カウントで過酷、閑散期には仕事の依頼が全くと言っていいほどないので、収入面で過酷という仕事でした。副業されているか掛け持ちのフリーターか暇を持て余した学生が多かったです。（30歳 男性 その他職種）

アルバイト従業員の口コミは、「しっかり稼げる」と総じて好意的。ただし、継続的に業務をこなさなければいけないその他の従業員にとっては、慢性的な疲労や人手不足による負担増など、「体力的につらい」という声がちらほら見受けられました。夜勤と日勤を混合でこなさなければならない事情から、どうしても身体に負担をかけやすい労働環境なだけに、人員の補充や適切な休暇制度など、今後の改善が期待されます。
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転職するなら、徹底的に企業研究を

ほか、10位内にランクインしたのはどのような企業なのか、「転職会議」従業員評価（★の数／５点満点）とともに見てみましょう。

5位 株式会社デルフォニックス ★2.8
「Rolbahn」の手帳など、デザインにこだわった輸入文具・雑貨の販売企業。
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6位 株式会社ウオロク ★3.0
新潟県に数十店舗を展開する人気のスーパーマーケット。5月に社長が急逝されました。
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7位 イオンコンパス株式会支社 ★3.2
イオングループの新しいタイプの旅行代理店。海外視察や研修、異文化交流などを手がける。
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8位 ANAビジネスソリューション株式会社 ★3.9
マナー研修等を展開するANAグループの企業。女子大学との提携でも話題。
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9位 エーエルプラス株式会社 ★2.7
医薬品関係の物流企業。
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10位 株式会社ルミカ ★2.6
サイリウムを使ったペンライト「ルミカライト」等を製造する福岡県の企業。
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今回紹介した閲覧率上位3企業には、問題を暗示するかのような口コミが見られました。転職を考えた際には、自分の価値観にあう企業かどうか、ブラックな体質ではないか、コンプライアンスへの姿勢はどうか、じっくり企業を研究してみてくださいね。

また、現状の労働環境や、仕事のやりがい、キャリアプランに疑問を抱いた時は、自社の口コミを参考にして、自分の立場を客観視してみるのもおすすめです。皆様の、働きがいある毎日を心よりお祈りしています！