今回のランキング調査では、ユーザーの育児に関する「気になること・改善したほうがいい点」のクチコミデータを抜粋し、理由別に関連キーワードを集計。出産前後の女性社員のクチコミを見てみると、「制度利用ができない」「時間外労働が多い」という声が圧倒的に多いことが分かります。育児に対する企業の理解を求める以上に、本来守られるべき労働基準の見直しを求める女性社員たちの切なるホンネが垣間見えます。では、さっそくトップ5のクチコミを見ていきましょう。
1位 制度利用ができない(コメント数:620)
- 慢性的に人員不足なので、有給休暇は都市伝説と言われている。育休制度はあるが、実際に使う人はごく稀。使用できたとしても、その後の整備は整っていないように思う。(専門商社/販売スタッフ)
- 産休育休は制度としてはあったが取れる環境ではなく、有給を取るのはもってのほかだった。熱が40度あっても出勤してくることもあったし、女性社員は休めず家庭を持っている人もいなかった。唯一お子さんがいた女性社員は関連会社に異動させられたか、周りに気をつかって泣く泣く退職していた。(その他(メーカー/製造系)/営業アシスタント)
- 有給休暇は取りづらいです。あと、産休・育休制度は形式上だけで、実際のところは結婚をしたり子供が出来ると辞めるという暗黙の了解があります。(不動産/一般事務)
「有給休暇は都市伝説」「産休・育休制度は形式上だけ」という言葉が示す、過酷な現実。制度がある以上、使えるものと理解して問題ないはずなのに、業務過多や職場の暗黙のルールから、実質として使えないものと認識している人が多いようです。
2位 時間外労働が多い(コメント数:494)
- とにかく休みがない。1日14時間労働で週休1日なんてことはざらであった。(建築・建設・設計・土木/一般事務)
- 産休育休は取れますが復帰後は正社員としては難しい(昼は10:30~、夜は22:00くらいまでと拘束時間が長いため。時短などはありません)ため、パートでの復帰となります。(外食・フード/販売・接客・ホールサービス)
- 営業職は8時9時まで残業が当たり前、人によっては土日出勤もあるが残業代は一切つかない。事務とほぼ同じ給料で数字を追わされる上、短期解約などされると減給される。(生命保険・損害保険/法人営業)
慢性的かつ過度な残業体質の企業が多く、出産前後の社員にとっては厳しい労働環境のよう。正社員ではなくパートとして異なる雇用形態での不本意な復帰になるケースも目立ちます。
3位 給料が安い(コメント数:197)
- 時短中であっても、普通に大きな仕事を持たされます。一応フォローできる体制にはしてくれますが、一応です。その上、給料はみなし残業代がカットされ給料がガクンと減ります。(医薬/研究・開発)
- 時短制度を使っているのにも関わらず、フルタイムで働いている社員と同じ業務量を与えられている方がいました。急なお休みや退勤時間前に至急案件が来たときは、周りの社員が代わりに対応していました。また時短勤務中は給料も低くなり、昇給もないそうです。(ソフトウェア/一般事務)
- 以前は時短制でもある一定の給料はもらえていましたが、数年前から制度が変わり、長く育休を取るには時給制に変わるようになりました。女性が多い割に女性が働きにくい環境だと思います。(サービス/その他職種)
家族が増えたばかりの育児者にとって、給与面での待遇は切なる悩み。同一労働同一賃金であるべきなのにも関わらず、仕事の質や量を考慮しない給与条件の不公平感に不満を抱く声も。
4位 人間関係に不満(コメント数:161)
- 女性が多い職場のため、産休や育休制度は整っている。ただ実際に妊娠をしたと分かると、厄介者扱いをされることもあり(体力勝負の職場なので、実戦力にならない)産休を取ることなく辞める人が大半。(その他(コンサルティング/専門サービス系)/店長・店長候補)
- 上位役職者はバツイチか独身かの女性がほとんどのため育児をしながら働くということを理解してもらうことがとても難しく、大切な子供の行事があっても快く有給は使わせてもらえません。入社前の面接では、女性に働きやすい会社と言っていたが全くそんなことはありません。(その他(小売/流通/商社系)/販促企画・営業企画)
- 育休の人が戻ってきた時の陰口とか、女性社員同士のマウンティングなど、仕事以外のストレスは多いかもしれません。どこも同じだとは思いますが。女性社員同士の仲に非常に神経を使う職場で大変でした。独身者が多いのでどうしても格付けしたがるのについていけませんでした。(生命保険・損害保険/個人営業)
妊娠が判明したり、育休を終えて職場復帰した途端、人間関係に亀裂が走ることも珍しくありません。育児者の働き方が他の社員に影響を与えるのは企業側の整備の問題でもあるのですが、双方が補完しあえない職場環境はこんなにも殺伐としているのが現実のようです。
5位 子育てへの理解のなさ(コメント数:87)
- マタハラなんてザラなくらい子育てに理解がない。育児休暇を1年取得する人は稀。なので、子育てをしながら働くのは難しい。妊婦でも飲み会に出ないとダメな位飲み会を大事にするので、男性でお酒がすき、そして人が好きな方にはとっても良い職場だと思う。(団体・連合会・官公庁/団体職員)
- 育児休暇を個人のエゴと考えている風潮が強く、働き盛りの女性には非常に働きづらいと思います。(外食・フード/一般事務/女性)
- 産休・育休を取得すると戦力外として見られる雰囲気がある。まず楽(暇)な部署に移動し、キャリアアップは望めない。女性管理職はほぼいないが、独身か子供なしの家庭ばかり。産休育休を取得した管理職がいないので、まず産休育休する社員に理解はない。産休育休取るのは自由だが、後は飼い殺し状態だった。(その他(コンサルティング/専門サービス系)/設計)
働き方以前に、妊婦の体調を考慮しない企業文化では、子育て以外にも女性への配慮が欠けていそうな印象。育児休暇を個人の趣味嗜好のようにとらえる社風がある会社も、女性が働きやすい環境が整っていないことが容易に想像できます。
古い体質の残る企業の成長性を見極める
出産を機に仕事上で色々な問題を抱えてしまうのは、母子ともに健康的な状況ではありませんが、女性の活躍推進が進む時代の流れから、こうした働く育児者の悩みは解消されていくものと予想されます。古い考えの残る企業体質は、優秀な人材から見放され、企業の成長性も期待できません。
みなさんのいる会社がもし、同じような悩みを耳にするような社風なら、自分のキャリア形成を妨げないか再考する必要があるかもしれません。改善を求めても改革が進みそうにないなら、早めに見切りをつけて将来性のある会社へ転職するのも一つです。
新しい風を取り入れ、事業とともに自分も発展できる会社を入念にリサーチし、充実したキャリアを構築したいですね。
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