“電通が潰れるときは業界が潰れるとき” 社員も誇るブランド「電通」
1901年設立。国内No.1の広告代理店。広告業界の売上の半分以上を占め、オリンピックなどのビッグイベントも手掛ける。政財界、芸能界につながりが深く、縁故入社も多いと言われています。
<社風>
- いろいろな人間がいてとても面白い。他の民間企業にはおよそいないような人種がごろごろいて、人間動物園のようです。一方で、いわゆる「電通マン」と呼ばれるような人種とはかけ離れたような公務員のような人もいたりします。(20代後半 男性 WEBプロデューサー)
- 優秀な人間は多い。コミュニケーション力・理解力があり、反応も速く、電通という会社の体質に合い、ストレス耐性を持っている人間がきちんと採用されていると感じる。(30代後半 男性 法人営業)
- 社員のモチベーションは、電通に所属しているというブランド感と、とりわけ高い収入でモチベーションが高まります。それ以外はあまりないと言っていいと思います。(30代後半 男性 法人営業)
「人間動物園」「人種のるつぼ」などのクチコミがあり、多種多様なキャラクターが揃っているのかと思いきや、旧帝一工早慶クラスが7~8割を占める学歴社会でもありました。社員がみな「電通」ブランドに誇りを持ち、大きな仕事にまい進しているようです。
<年収>
- 三十代前半までは、基本的に残業代がないと基本給だけでは手取りが30万を切る。接待や多い飲み会の支出で借金をかかえる従業員も少なくない。(30代前半 男性 法人営業/年収1,100万円)
- 基本給はそれほど高くなく、残業代でかせぐ的な風潮がかなりある点は要注意。部長になれば年俸制になり、基本的に残業代が申請できなくなり、それに伴って年収が減るという事例も多々ある。ある部長は、部長になったとたんに年収が激減し、家のローンが払えなくなったとか。(40代 男性 経営企画/年収900万円)
電通の平均年収は1,200万円超(※有価証券報告書による)。ついつい行動や持ち物が派手になり、うっかり借金を背負う方もいるようです。
<将来性>
- 安定経営が続いていくだろうと思う。会社の将来というよりも自分自身のキャリアプランをしっかりともっていないと難しいと思う。電通でずっと営業マンというわけにはいきませんからね。体力的にも。出世しない限り難しいです。出世していく人間はごくわずかの人です。(30代前半 男性 法人営業)
- イージスメディアを買収し、国際競争力を獲得したため、これまで手薄だった海外事業の拡大を狙う戦略を始めた。それが功を奏してきており、中国においては4A広告会社とのコンペ案件も増え始めている。中国での現地採用者の中には、日本本社同等の給与を受ける人も出始めており、今後の海外事業の拡大は注目に値する。(40代 男性 法人営業)
- 将来性に関しても、潰れることがあれば業界が潰れると思っても過言ではない。ただ海外での展開については、業界のルール上課題は多いと思う。(40代 男性 その他職種)
「潰れることがあれば業界が潰れるとき」。広告業界を背負って立つ自負の現れでしょうが、その通りとしか言いようがないほど電通の国内売上は寡占状態にあります。2013年のイージス・グループ(英)買収を機に、グローバル展開を強め、成果主義も導入しています。さらなる規模の拡大が見込まれますが、それに伴い国内外での出世競争が始まる予感も。大きな仕事に携わり、誇りを持って常に前進したい方には最適の職場でしょう。
永遠の2番手? 知的なクリエイター集団、博報堂
1895年設立。有名クリエイターのみならず、作家、評論家、漫画家など多彩な文化人を排出しています。大広・読売広告社と経営統合し、現在は博報堂DYホールディングスの子会社となっています。
<社風>
- 業界1位企業に対するライバル心は高く、そこが一番の面白みになる。コンペ時の追い込みは心身共に辛い部分もあるが、その経験を経た仲間は一生の友になるし、常に助けてくれる貴重な社内ネットワークになる。(20代後半 男性 法人営業)
- 想像力豊かで独創性にあふれた人材が多くおりました。どの社員も一級品であり他の企業よりも高い水準に位置していたと思います。一人一人の個性が上手にかみ合うとこんなにいい仕事ができるのかと感心します。(30代後半 男性 クリエイティブ)
- 基本的に穏やかで良い人が多く、また、大抵の人は頭がいいため、刺激は多い職場だと思います。管理職については、ちょうどバブル期の方々が多い分、ポジション的には下の人の方が、魅力があることはよくありました。(30代前半 女性 法人営業)
「穏やか」「優しい」「いい人が多い」「仲がいい」などのクチコミが多く、おだやかな社風とチームワークの良さが感じられます。
<年収>
- 4年目の途中までは残業代がつくが、それ以降は裁量労働制。若いうちの給与はとてもよい。逆にそこからはあまり上がらない。ほとんどの社員が800万~1200万くらいの間にいると思う。(20歳後半 男性 法人営業/年収800万円)
- ベース賃金は一般企業にくらべてよい。30代で1000万円いくケースも珍しくない。読広などグループ系はおおむね7掛け。40代以上は役員になれるかどうかが年収アップの分かれ道。(30代前半 男性 WEBプロデューサー/年収600万円)
博報堂の平均年収は1000万円台。電通と比較すると少々落ちますが、一般的には十分な高給をキープしています。
<将来性>
- 広告代理店は1強多弱の時代に入っています。博報堂と言っても、地方では知名度も低いです。会社にたよらずに自力でプロモーションを考え、プレゼンして説得する力が求められると思います。(30代前半 男性 WEBプロデューサー)
- 国内2番の広告代理店の地位は当面キープできそうだが、1番になることは絶対にないと思う。大きなリスクをとって大きなチャレンジをするよりも安定した安全な経営をしている会社です。(30代後半 男性 海外営業)
博報堂の企業理念は「生活者発想」「パートナー主義」。圧倒的シェアと組織力で君臨する電通に対し、個々の才能をまとめることで、よりきめ細やかな広告を提案するのが、博報堂の特徴であり魅力なのかもしれません。
風通し良く、出入りも多いADK
1999年に旭通信社と第一企画が合併して発足した広告代理店。「ドラえもん」など古くからアニメの制作に関わっており、コンテンツ事業やキャラクター事業に強みを持っています。
<社風>
- 風通しの良さは最高レベルかと思います。具体的には、上司を肩書きで呼ぶ文化が皆無であり、社長ですら、1年目の新入社員から定年前のベテラン社員にまで『植野さん』と呼ばれています。(20代後半 男性 法人営業)
- よくも悪くも人柄がみんないい。人間関係でストレスを感じることはありませんでした。人柄がいい分、売上意識が低く会社が伸びにくい。厳しい指導をビシバシとしてくれることも少なかったです。なので、スピードを上げてキャリアアップを考えている人には向かないと思います。(40代 男性 コピーライター)
- 部署にもよるであろうが役職に関係なく仕事の提案ができる風土を感じる。裁量権が大きく自由な活動をしやすいと感じられるがそれだけ責任も伴うので責任感が強い人が向いていると感じる。業界第三位というポジションで上位二社に追いつき追いぬく考え方をどの業務においても常に意識することが必須と感じられる。時流を読み自発的に他者を巻き込み大胆に行動ができる人が活躍できると感じる。(30代後半 男性 販促企画)
人柄がよく自由で風通しがいい分、売上へのプレッシャーも少ない。そんな現状が物足りないひとは転職していく傾向にあるようですね。
<年収>
- 学部卒は入社3年目まで、院卒は入社2年目まで残業代がつく(それ以降はみなしで一定額)。新卒時忙しい部署とそうでない部署では10万以上の差がつくこともあり。(30代前半 男性 広告・宣伝/年収600万円)
- 10年くらい前から年収があがったりさがったりで、結局あまり変わっていません。1000万プレイヤーを輩出する上位2社の利益構造とはやはり明らかな差があります。この会社を去るいちばんの不満点は「給与」だと思います。上位2社に転職する若手は毎年ちらほらいます。(30代後半 男性 コピーライター/年収800万円)
平均年収は700万円前後。上位2社と比較すると低いようですが、業界平均はやや上回っている水準のようです。
<将来性>
- WPPグループ(英)と資本提携することで、海外に対してのアプローチも少しずつ力を入れている。今後はコンテンツビジネスだけでなく、まずは優秀な人材の獲得が優先される。(20代前半 男性 広告・宣伝)
- デジタル関連へのシフト遅れ。シニア層のリストラ不足。若手の力量不足。シニア層が退職しきれば、ガラッと雰囲気も変わるかもしれない。しかしながら優秀層はある程度の年次で皆転職してしまう印象。(30代後半 男性 法人営業)
自由で風通しの良い社風は、もしかしたら出入りの多さによるものかもしれません。しかし、ADKが手がけたアニメまわりの仕事は、幼少期から人々の心に深く残っている。そんな側面もあるように思います。海外での事業の伸びに注目です。
売上規模では電通の圧勝。今後の広告業界の行方は?
広告代理店3社の違い、いかがでしたでしょうか?
博報堂のクチコミに、「業界2位の地位は安定だが、1位になることは絶対ない」とあるように、電通は広告業界において圧倒的1位の座を長年キープしています。しかし、クチコミからもわかるように、海外展開やデジタル領域へのシフトなど、進化のスピードが早いのもこの業界の特徴。現状に甘んじず、トレンドの作り手として魅力的な仕事を発信し続ければ、業界の勢力図がひっくり返る時がいつかくるかもしれません。今後もより一層、クリエイティビティあふれる魅力的なコンテンツの発信を期待したいですね。
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