ボーナスは、仕事の原動力
まず、「ボーナス転職を知っていますか?」という質問の回答を見てみると、68.9%の人が「知らない」と回答し、「知っている」と答えた人は31.0%という結果に。次に、「ボーナスは賞与ではなく、労働の対価として支給されるべき賃金の一部か?」という質問では、「もらえなくても仕方がないと思う」と答えた人が30%。一方で、「支給されるべきだと思う」と答えた人は70%にも達しました。
支給されるべき派の意見としては、「賞与も年収の一部として生活資金に組み入れており、月給だけではやっていけない水準のため(デザイン・出版・印刷/営業系/男性)」「基本給だけでは生活設計が立てられないから(運輸・交通/事務系/男性)」といった暮らしに関するものや、「自分の成果に対して適正に評価されて支払ってもらったほうがモチベーションにつながるから(総合商社/事務系/女性)」、「やるべき事をやった結果がなければ、従業員の意識の向上に繋がらない(自動車・運輸・輸送機器/講師、公務員、技能工/男性)」といったモチベーションに関する意見が目立ちました。
対して、もらえなくても仕方がない派はというと、「あくまで経営状態で判断されるべき(医療・福祉・介護/事務系/男性)」「賞与は経営状態によって左右されるもので、賞与がなくても仕方がない状況があると考えている(医療・医薬/素材、食品、医薬品技術者、福祉/女性)」など、経営状況次第で賞与なしも了承済みと、身を委ねている様子が伺えます。
約3割が「ボーナス転職」に後ろめたさ
ボーナス転職の抵抗感については、「ない」と答えた人が75%に上り、「ある」と答えた人は30%にも満たない結果に。抵抗感が「ある」と答えた人たちの中では、「賞与は今後の働きに期待する性質もあると考えているため(医療・医薬/素材、食品、医薬品技術者、福祉/女性)」、「もらってすぐに辞めるのは会社に対して申し訳ないと思う(チェーンストア・スーパー・コンビニ/サービス、販売、運輸系/女性)」、「会社からというより同僚の目が気になるから(デザイン・出版・印刷/営業系/男性)」という意見が目立ちます。礼節を重んじる国民性もあってか、ボーナスには今後への期待も含まれているため辞めることには少なからず後ろめたさを感じているという印象です。
一方で、抵抗感が「ない」と答えた人たちの中で最も多かったのは「退職の理由とそれまでの仕事の報酬は別(生命保険・損害保険/営業系/男性)」、「やめる時期については自由だと思うため(金属・鉄鋼/電気、電子、機械技術者/男性)」というコメント。ボーナスと転職は全く別物だという解釈をしているようです。ほかにも「ボーナスは過去に対する対価であるから、逆を言うと、未来への希望で支払われるものではない(ソフトウェア/ハードウェア開発/ITエンジニア/男性)」といった抵抗感のある人と真逆のコメントがあったことからも「ボーナス」というものの解釈には大きな振れ幅があると言えそうです。
半数以上が、ボーナスよりも転職先への対応を優先
「ボーナス退職」への抵抗感がないという人が多いのとは裏腹に、ボーナスを受けることと転職先への入社タイミングの優先度では、「受け取れなくても転職先の入社時期を優先する」と回答した人が60%を超える結果に。
コメントを見てみると、「ボーナスを理由にチャンスを逃すのは将来的に損をしそう(生命保険・損害保険/営業系/男性)」、「ボーナスのために、これからの仕事を不利にする必要はないから(医療・医薬/素材、食品、医薬品技術者、福祉/女性)」、「ボーナスを待っている間よりも、仕事をしたい人にとっては、早くいろいろな知識を学びたいと思うから(半導体・電子・電気機器/営業系/男性)」など、目先の利益よりも、未来に対しての先行投資やリスクヘッジに重きを置く人が多い印象です。
4割に迫る勢いの「ボーナス転職」検討者
今より未来を優先したいという人が多いなら、ボーナス転職を考える人は少ないのかと予想しがちですが、蓋を開けてみたところ、なんと36.9%と4割近くの人たちが検討しているとのこと。
ボーナス転職にポジティブな意見の人は、「考え方は人それぞれなので特に悪くは思わない。転職先の会社に迷惑を与えないのであれば問題ないと思う((メーカー/製造系)コンピュータ・通信・精密機器/男性)」、「転職活動の資金としてもボーナスを使用できるので」(離職中(転職活動中)/男性)と、会社に迷惑をかけないように最低限のマナーやモラルには注意を払えば、転職活動費に当てるくらいの気持ちで賞与を受け取っていいと考えているようです。
「もらって辞める」人も「もらい逃げ」と誤解されたくない人も、入念な転職計画を
今回のアンケート調査の結果、「ボーナス転職」という転職活動方法はまだまだ周知されているとは言えないものの、知っている人は前向きに検討をしているという印象が伺えました。この調査をきっかけに自分も検討してみようという意見も見られ、今後ボーナス転職を実践する人は増えていきそうな予感です。
一方で、ボーナス時期と転職時期が一致していることで「もらい逃げ」と悪い心象を与えてしまうことも。引き継ぎ期間などを十分にとらず、周囲に必要以上に負担をかけてしまうと、誤解されてしまうこともあるようなので注意が必要です。
夏だけでなく、冬もボーナス支給時期にかかる転職活動は、不用意に周囲に悪い印象を与えないよう、入念に計画、気配りする必要があるかもしれませんね。
【第二新卒専門の転職サポートを受けたい方は】
【エンジニア、クリエイターの転職なら】
 
※プロモーションが含まれています
転職会議レポート編集部 オススメの転職サービス【PR】
【選ばれる理由】
【1】リモートワーク、時短やフレックス勤務などの求人を多く保有
【2】従業員の性別比率や取り組みに関する情報など、企業のスタンスを客観的なデータから把握できる
【3】正社員の求人以外にも、業務委託案件からエグゼクティブ案件まで幅広く網羅
【選ばれる理由】
【1】職務経歴書や面談アドバイスなどの手厚いサポート
【2】非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介!
【3】志望の企業へあなたの強みをアピールしてくれる