インテリジェンスの働きやすさの所以を伺った前半のインタビューはこちら:
働きやすさは“周囲の理解”があってこそ 現役社員に聞いたインテリジェンスの職場環境【前編】
左から:中村さん・吉原さん・川嶋さん
【プロフィール】
中村 亜由子さん
新卒入社9 年目。新規事業開発/マネージャー。
産休中に新規事業開発に携わり、現在時短で Pjt オーナーを担当。
吉原 貴子さん
中途入社 6 年目。法人営業/リーダー。組織内、女性初のチームリーダー。
川嶋 由美子さん
新卒入社 15 年目。キャリアコンサルタント/統括部⻑。
2児のママとして時短勤務などを駆使して、数十名のマネジメント業務を担当。
--改めて、クチコミランキングでなぜインテリジェンスが上位に入っていると思いますか?
- 川嶋さん:考えられることは2つあります。1つ目は、会社全体の社風が“今置かれた状況で最善を尽くすにはどうすべきか”という、常にベストを尽くす風土があるからだと思っています。変化を「前向き」に捉えてくれるんですね。2つ目はライフステージの変化によって、女性の働き方を変えていく仕組みを作ることは一つの経営課題だからです。これだけ労働人口が下がっている中で、これからの時代、女性が継続して働けない環境というのは競争力を下げることと同じ。それ以前に、人材会社が女性に働きにくい環境だったらそもそも示しがつかないじゃないですか(笑)。そういう競争戦略的な部分も多少あるかと思いますね。
◆「場」を用意し、働く楽しさに触れる機会を創出する
--ところで、川嶋さんが女性の働く環境作りに貢献した部分があるというお話も聞きました。
川嶋さん:はい。私は働くママがお互いの仕事の悩みや相談事を共有できる「ビズマム」というゆるいサークルを社内に作りました。基本的に子育てをしながら仕事をしているママは同じ部署にはいないので、悩みを共有する場を持てていなかった。そこでランチ会をしたりする中でキャリアの悩みや今の子育ての課題を話す場を設けるようにしたんです。
中村さん:私も数回参加させてもらっているのですが、「ビズマム」にかなり救われている部分がありますね。もちろん地域のママ友、学生時代のママ友もいますが、その中に「子育てをしながら仕事もバリバリやる」というスタンスの人はあまりいないんです。でもインテリジェンスで働くママたちは仕事に生きがいややりがいを持って活動している。そういう人たちと悩みを共有する場を持てたことは本当に良かったなと思います。
川嶋さん:それ以外にも若手女性社員とママさん社員を交えた交流会も行っています。若手社員でまだ仕事に大きな成果を出せていない人は、仕事に対するモチベーションをどうしても失いかけています。そのため、私たちみたいな働き方をする社員に「どうしてママになってでも働くのだろう?」と疑問に思っている若手社員も少なくないんです。でも話す(場がある)ことでママになっても、引き続き働く楽しさがあることを知ったり、仕事と家庭を両立するロールモデルにしてくれたりする社員もいました。仕事をしながら家庭もやりくりできるというのを教えていきたいなという気持ちがありますが、同時に懸念もあります。これからママさん社員がインテリジェンスに増えた際に「ビズマム」が大きな権力を持つのは違うかなと思っているんです。仮に「ビズマム」が徒党を組んで勢力派閥みたいになったら、逆に男性社員が息苦しくなると思うんです。なので、ゆるいコミュニケーションに止めておくみたいなコントロールもこれから必要になってくると思いますね。
--吉原さんは、具体的な環境作りでの工夫はありますか?
吉原さん:私は後輩がうまく仕事の成果を出せていないときは、少しだけ今とは違う役割を与えてみるようにしています。20代のうちは仕事がうまくいかない、なかなか上司に褒められないなど成功体験を味わえていない場合も多く、そうなると「プライベートにフォーカスすればいい」「仕事だけが幸せとは限らない」と違うことに価値を見出しがちです。でも少し役割や権限を変えることで、思わぬところで成果を出して、それがモチベーションにつながるケースも多いんです。そのため、社員一人ひとりに視野を広げてもらう意味でも、チャレンジできる場を用意し、色々とチャンスを与えるのは大事だなと思っています。
◆明瞭なコミュニケーションが、快適な職場環境を作る
--川嶋さんと中村さんは育児によって仕事の時間が制限される中で、生産性を落とさないためにどのような工夫をしているのでしょうか?
川嶋さん:女性が子どもを産んで、時間的制約が増える中で仕事を続けるために必要なのは、貢献利益・成果を上げることだと思うんです。そこで私は子どもができてから、コミュニケーションロスをなくすために、誰と、いつ、どのように話すべきかを事前に設定するようになりました。1to1なのか、メールなのか、ミーティングなのか、それぞれのメリット・デメリットを考えてどういうシチュエーションで話すのが一番適切かを考えるようになりました。場当たり的な反応でコミュニケーションをするのではなく、緻密なコミュニケーションをとるようになりましたね。
中村さん:時間が制限される分、ツールも意識的に使い分けるようにしています。やり取りは「チャットワーク」や「バックログ」など状況に応じて適宜使い分けています。お客さんとのやりとりでも「Facebook」や「LINE」で連絡するケースもあります。
--コミュニケーションを円滑にするための工夫をなさっているんですね。
中村さん:はい。後は“プライバシーという名のブラックボックス”を作らないように心掛けています。例えば、「子どもの送り迎えで時間を短くしたい」や「子どもが熱を出したから帰りたい」という漠然とした言い方ではなく、「延長保育が閉まってしまう○○○時までに帰らないといけないから、○○○時の電車に乗りたい」や「今○○○という病気のせいで、○○○時に病院に行かなくてはならない」というカタチで、具体的に社員に伝えます。そうすることで周囲が疑うこともなくなり、「早く帰りたい」ということを信頼してくれるんですよね。むしろ時間に近づくと他のメンバーも急いでくれたりもするので、とても有用なアプローチだと思います。
--今までお話を聞いてきた中で、企業・個人双方のレベルで“働きやすい環境”を作るためにさまざまな創意工夫や試行錯誤をしているんだということが分かりました。それを踏まえて、インテリジェンスで今後、実現したいことはありますか?
中村さん:新規事業として、今まさにオープンイノベーションのプラットフォームを作る取り組みをしているので、その場を通じて多様性を受け入れる社会作りに貢献したいと思います。マイルストーンでいうと(笑)、3年後の35歳までにまた子どもを産みたいので、それまでにプラットフォームを安定軌道に乗せたいというのもあります。
川嶋さん:私は日本の働く人たちが自分自身のキャリアにもっと向き合える機会を増やし、また、キャリアにおける情報格差のない社会にしたいという思いがあります。今は単純にスマホで「正社員 高年収」と検索し、検索結果上位の企業の求人情報を見て応募する人なんかが結構いて…。そういうキャリア選択では、正しいキャリアを作れないと思っているので、多くを比較するチャンスを与える上でキャリアコンサルタントをもっと活用してほしいと思っています。
吉原さん:労働人口減少が進む中で、シニアのエグゼクティブ層や外国人などを活用して企業をどうやって発展させていくか。その課題解決に向けて邁進していきたいなと思っています。私一人で世界を変えるのには限界がありますから、チームのマネジメントスキルを上げてより成果を上げていきたいですね。
--最後に、働く環境に悩む読者に伝えられることがあれば一言ずつお願いします。
吉原さん:仕事に対してモチベーションが落ちてしまっていたら、改めてその原因はなんなのか考えてみるといいかもしれないですね。単に職場環境が理由にならないケースもあると思うので、上手に上司とコミュニケーションしながら、より働きやすい環境を自分で作っていくことも必要かもしれません。
川嶋さん:もし女性で結婚・妊娠後も仕事を続けたいと思うなら、自分のバースプランなどを明確に上司に伝えた方がいいと思います。間際で知らされるよりもきちんとあらかじめ伝えておく方が会社としてもリスクを分散する体制を取れると思うので。
中村さん:バースプランなどを伝えた時に嫌な顔をされたり、適切な対応をしてれなかったりすることもあるかもしれません。一度しかない人生ですし、理解されないようでしたら素直に転職を視野に入れるのも手だと思います。妊娠してから何かを言っても難しい部分があるので、早め早めに伝えることが大事なのではないかと思います。
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