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転職のタイミングはいつが良い?所得税と住民税から考えてみよう

普段あまり気にしない人も多い、所得税と住民税。しかし転職をする際、しっかりと仕組みを理解していないと後々苦しい思いをする可能性も。転職時に押さえておきたい所得税と住民税のポイントを、ファイナンシャルプランナーの歌代将也さんに伺いました。
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転職のタイミングはいつが良い?所得税と住民税から考えてみよう

普段あまり気にしない人も多い、所得税と住民税。しかし転職をする際、しっかりと仕組みを理解していないと後々苦しい思いをする可能性も。転職時に押さえておきたい所得税と住民税のポイントを、ファイナンシャルプランナーの歌代将也さんに伺いました。
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普段、毎月の給与からいくら税金が引かれているのか、給与明細の控除欄をチェックしていますか?

あまり気にせず、さらっと見過ごしている人も少なくないでしょう。しかし、毎月給与から差し引かれている所得税と住民税の仕組みを知っておかないと、転職後に苦しい思いをする可能性も。

所得税と住民税の基礎知識や転職時の注意点について、ファイナンシャルプランナーの歌代将也さんが解説します。

転職前に知っておきたい所得税のこと

所得税とは?

所得税とは、国に対して納める国税です。会社勤めの方は、1~12月までの年間収入(年収)から、給与所得控除や基礎控除などの控除額を差し引いた「課税所得金額」に応じて、納める額が変動します。会社勤めの方は、毎月の給与から所得税が天引きされ、会社が従業員の代わりに国へ納めています。

所得税額の計算式
年間収入 - (給与所得控除 + 各種所得控除) = 課税所得金額
課税所得金額 × 税率 = 所得税額

例:年間収入500万円で各種所得控除の合計が232万円のAさんのケース
500万円 - (144万円 + 232万円) = 124万円
124万円 × 5% = 6万2000円

※給与所得控除、各種所得控除、税率は個人の状況により異なります。詳しくは国税庁のサイトをご覧ください。

所得税額を決めるために必要な課税所得金額は、その年の終わりにならないと確定しません。

そこで所得税は、毎月の給与から、国税庁の定める「給与所得の源泉徴収税額表」に基づいて概算された課税所得金額に対して源泉徴収をされます。一旦、概算で所得税を支払い、年末に実際の所得税額と概算で支払った金額を照らし合わせ、その差分で発生した納税額の誤差を、年末調整という形で精算します。

転職のタイミングによっては確定申告が必要

所得税で困らないために気をつけたいのが、転職のタイミングです。前述の通り、所得税は概算の金額を毎月納めるため、本来の年間所得に応じた所得税との帳尻を合わせるために年末調整が必要となります。

年の途中で退職し、年内に別の会社へ転職する場合は、転職先の会社が年末調整を行ってくれます。その際、前職の給与と合わせた本来の所得税額を算出するため、前職の源泉徴収票を転職先へ提出する必要があります。前職の源泉徴収票は、退職時に渡される場合もあれば、年末に郵送で送られてくる場合もあるなど、会社によってまちまちです。

一方で、年の途中で退職し、年内に転職をしない、つまり12月時点でどこの会社にも勤めていない場合は、自身で確定申告を行う必要があります。ずっと会社勤めだった人は、確定申告に馴染みがないことも多いでしょう。確定申告を自分で行いたくなければ、前職の退職日と転職先の会社への入社日は同じ年内に収めるのがポイントです。

転職前に知っておきたい住民税のこと

住民税とは?

住民税とは、自身が住んでいる地方自治体に納める地方税です。会社勤めの人であれば所得税と同じく給与から天引きされ、会社が代わりに各地方自治体へ納税します。1月1日時点で住んでいる自治体に1年間住民税を納めるため、もし年の途中で転居した場合でもすぐに納税先が変わることはありません。

納税額は、前年1~12月の年間所得に応じて課税される「所得割額」と、各市町村で定められた額で一律に課せられる「均等割額」の合計で決められます。前年12月に行った年末調整のデータが各自治体に送られ、そこから住民税が算出される仕組みです。その納税額を、翌年6月~翌々年5月にかけて毎月支払います。

 

転職後に収入が下がっても、住民税の納税額は下がらない

住民税は、所得税と違い前年の年間所得から納税額が算出されます。そのため、前年より収入が大幅にダウンする場合であっても、前年の所得に基づいた住民税を支払う必要があります。場合によっては、今の収入と釣り合わないほどの税金を請求されて困窮するケースも想定しなければいけません。

その月の収入に応じて納税額が上下する所得税と違い、住民税はたとえ収入がゼロであっても、前の年に働いていた場合は1年間決められた額を支払わなければいけないことに注意しましょう。

退職するタイミングによって住民税の納付方法が変わる

住民税は、退職するタイミングで納付方法が変わります。

  • 1~5月に退職する場合
    その年の5月までの住民税を一括で退職する会社に支払います。例えば2月に退職する場合は、2月から5月までの4カ月分の住民税が、2月分の給与や退職金から一括で天引きされます。
  • 6~12月に退職する場合
    退職した月の住民税は、退職した会社の最後の給与から天引きされます。翌月以降の住民税は、退職後すぐ再就職する場合、手続きを行えば転職先の給与から天引きされることになるでしょう。しかし、退職から再就職までに期間を空ける場合は、下記2パターンのどちらかの方法で支払わなくてはいけません。

 

支払いを1回で済ませることで後の手間を省けます。ただし、数カ月分の住民税を一括で支払わなければいけないため、経済的な負担が大きくなってしまうこともあります。

自宅へ届く納付書を用いて支払います。納付書は、残りの住民税を一括で支払う用のものと、4回に分割して支払う用のものが2種類送付されるので、どちらかの方法を選んで支払うことができます。

 

  1. 翌年5月までの住民税を退職する会社に一括で支払う
    支払いを1回で済ませることで後の手間を省けます。ただし、数カ月分の住民税を一括で支払わなければいけないため、経済的な負担が大きくなってしまうこともあります。
  2. 翌年5月までの住民税を、会社を通さず自分で直接支払う
    自宅へ届く納付書を用いて支払います。納付書は、残りの住民税を一括で支払う用のものと、4回に分割して支払う用のものが2種類送付されるので、どちらかの方法を選んで支払うことができます

 

退職後は、このようにまとめて住民税を支払うケースがあります。すぐに転職をしないで期間を空ける際は、住民税の支払いに充てるお金を最低限確保してから退職することをおすすめします。

税制をしっかり理解して、トラブルなく転職しよう

給与から天引きされている税金について、あまり気にしていない方も多いはず。しかし、なんの準備もなく転職のタイミングを決めてしまうと、後からお金が足りなくなった、思いがけない手間がかかってしまった、なんてことも。改めて給与明細や源泉徴収票をしっかり確認し、税金について日常的に気に留めておくことが大切です。

文:中込有紀/ノオト

編集:リブセンス + ノオト

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