前回の記事で紹介したとおり、Uターン転職希望者は、「仕事」単体ではなく、趣味や住環境、人間関係などを含めた、トータルでの生活環境の充実を求めているようです。
2016年1月に転職会議が実施した、「Uターン転職に関する実態調査」では、地方出身の男女(20代、30代)、1100名以上から回答をいただきました。
Uターン転職をして、地元で幸せに暮らすためには何が大切なのか。Uターン転職成功のコツを、アンケート結果から探っていきたいと思います。
経験者から学ぼう。Uターン転職の明暗を分けるものとは?
転職会議では、Uターン転職経験者が今現在の状況に満足しているかどうか、リアルな本音を調査しました。
その後アンケート結果をもとにグループ分けをして、「仕事と生活の両方に不満なグループ」、「仕事には不満・総合的には満足なグループ」、「仕事・生活両方に満足なグループ」の3つのグループに分けました。
これらのグループには、一体どのような違いがあるのでしょうか。
まず、各グループ別の転職理由がこちらです。
「仕事・生活両方に不満なグループ」は、転職理由として、地元に希望する仕事・企業があった、をあげる割合が大変低いのが特徴的です。 また、「仕事には不満・総合的には満足なグループ」については、以前の会社に不満があったから、をあげる割合が高いようです。
続いて、年収の変化と、転職先決断の決め手についてそれぞれ見ていきましょう。
やはり、年収の変化にはグループ間で大きな差が見られます。
「仕事・生活両方に満足なグループ」は、年収が上がる割合が相対的に高く、それ以外のグループは下がる割合が圧倒的に多いようです。
また、転職先を決断する際の決め手にも、グループ間で大きな差が見られました。 「仕事・生活両方に満足なグループ」、「仕事には不満・総合的には満足なグループ」の2つでは、「地域貢献」や「キャリアが活かせる」といったポジティブな理由が挙げられる割合が多いです。
一方、「仕事・生活両方に不満なグループ」は、「転職先の受け入れ先が少なく、他に選択肢がなかったから」という理由に、少々偏る傾向が見受けられます。
「仕事・生活両方に不満なグループ」は、年収が下がり、かつ地元貢献やスキルアップなどのポジティブな理由が見いだせない状態であるにも関わらず、転職先の決断をせざるをえなかったのでしょうか。
家庭の事情でどうしても戻らなくてはいけなかった、あるいは、転職の計画をたてず退職し、地元に戻って活動してみたら予想以上に厳しかった、等、避けることが難しい事情があったのかもしれません。
Uターン転職では、都心と地元を行き来しながら活動を進めていくことになるわけですから、通常の転職以上に計画的に動くことが重要といえるでしょう。
一方、「仕事には不満・総合的には満足なグループ」に関しては、やはり年収が下がりがちな傾向があるものの、キャリアを活かしての転職や、地域貢献、スキルアップなど、仕事に様々なやりがいを見出していることが伺えます。
また、具体的な転職の決め手として、「子育てに理解のある企業だったため」、「未経験ではあったが、やりがいがあると感じたため」などの意見もあがっており、スキルアップや年収以上に、自分が重要視しているポイントを満たせる転職先を選べている印象です。
Uターン転職は、「仕事」だけじゃない
今まで見てきたように、Uターン転職においては通常、都心部の転職と比較すると、相対的に生活に関する要素が重要になってくる傾向があります。
つまり、転職で実現したいことが生活面でのことなら、しっかりとマッチする転職先が見つからなくても、Uターン転職をすることで人生の満足度をあげることができ得るということではないでしょうか。 地元に戻り、自然の豊かな場所で暮らすことは、思いつくだけでもたくさんのメリットがあります。
キレイな空気と水はあなたの健康を守ってくれるでしょう。
休日には、大自然の中で我が子と一緒に散策や泥遊びをしながら、家族で一緒の時間が過ごせるはずです。
人混みや通勤ラッシュとは無縁になり、時間に追われることもなくなりますし、
四季折々の風景や、旬の食物にも詳しくなることでしょう。
そういった暮らしは、とても豊かなものであると思います。
その生活の実現のために、仕事に関して妥協するという選択肢は、それを求める人にとっては決して間違った選択ではないはずです。 ただ、妥協するときに、「何が譲れなくて、何なら譲れるのか」、ということを明確にしさえすればいいのです。
ここで、今回の実態調査の中で実際にでたご意見をご紹介します。
現状まだ地元よりも都心で頑張りたいという気持ちがあるが、親に何かあった際には帰らなければならないという意識はある。そんな中、地元の若い人(それこそUターン転職をしたような人たち)が、「地元を活性化させよう、面白くしよう」、という活動を頑張っていて、それが目に見えるのは、以前よりも地元に帰るという選択肢を多くの人に与えていると思う
いただいたご意見のように、地元を活性化させるための中小企業やベンチャー企業の活動も、地域によっては盛んにあるようです。
「好きな地元に貢献できる」という思いがあれば、年収が下がることにはある程度妥協ができるかもしれません。 Uターン転職を考えている方は、キャリアアップや年収以上に精神的報酬を仕事に求め、それを実現できる企業かどうか、という視点で、もう一度転職先候補を見なおしてみてはいかがでしょうか。
Uターン転職の実態調査、いかがでしたか?
この調査結果が、自分のキャリアについて考えてみるきっかけとなれば幸いです。
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