男女が平等に働ける国、ヨーロッパ上位は北欧3国
グラスドアが発表したレポートによると、ヨーロッパの主要国と、アメリカを含めた全18カ国で、男女の労働状況を調査したところ、総合スコアで最も高かったのがスウェーデン、ノルウェー、フィンランドの北欧3カ国でした。
これらの国は、国連の「幸福度ランキング」や、「お母さんにやさしい国ランキング」(セーブ・ザ・チルドレン)などの調査でも上位にランクインするお馴染みの国々。職場環境に限らず、日々の暮らしの中でも男女の性差を感じることなく、生活できる土壌があることが伺えます。
ワースト3国は、雇用率の性差にギャップ
その対極にあるのが、総合スコア最下位のギリシャ、イタリア、アイルランド。中でも、「雇用率」の性差が顕著に現れたのはイタリアとギリシャで、イタリアでは生産年齢人口のうち、雇用状況にある女性は47%と、男性の65%と比較して2割近く(18%)もギャップがあります。ギリシャでは女性の雇用率は41%で、男性の58%から約2割(17%)も開きがあり、格差の少なかったフィンランド(女性68%、男性70%=性差2%)やスウェーデン、ノルウェー(共に女性73%、男性77%=性差4%)と比べると、大きく男女間における格差があることが分かります。
また、アメリカでも雇用率には1割以上のギャップがあり、男女平等とはなかなか言い難い状況。欧州と比較すると、アメリカは総合スコアで8位と中間に位置していますが、男女の雇用率を比較すると、11%も性差があり、イタリアとギリシャに次ぐワースト3位を記録。トップで活躍する一部の女性にスポットライトがあたっていることから、女性が活躍できる労働環境が整っているイメージが先行していますが、実情はそこまで追いついていないと言えそうです。
上位役職に就く女性は、全体的に4割以下
次に、女性がどのような職位ポジションで働いているかを比較してみると、専門職、技術職に就く女性が多い中、管理職や役員、政府高官に就く女性はすべての国で40%に達していないということが明らかに。 大企業で役員として働く女性は、4割に届きそうなノルウェーが最高で、フランス、フィンランド、スウェーデンが約3割と、優秀な女性は裁量を与えられているようですが、すべての国において半数以下であることは見逃せない数字です。エストニア、ギリシャ、ポルトガル、アイルランドに至っては10~13%と、10人に1人の女性だけが企業のトップとして活躍している状況で、アメリカはその中間位(24%)に留まりました。
賃金も男女不平等、子どものいる女性はさらに格差
この調査ではまた、教育や職務経歴、年齢、場所、産業や役職別に細かく見ても、男性と女性では5~6%の賃金の差があることを指摘。
子どもを持つ女性となると、その差はさらに開き、アイルランドでは子どものいる女性といない女性ではなんと31%も違うという結果になりました。続くドイツは23%、アメリカはというと16%で、他の欧州諸国と比較しても大きな格差がある方だということが浮き彫りになりました。
女性の活躍はグローバル全体の課題
こうして見ると、欧州もアメリカも、社会全体では総じて職場で活躍する女性はまだ少ないという印象です。また、同じ学歴や経験を持っていても、男性に比べて低い賃金待遇を受けている女性が多いのも悲しい事実。ワーキングマザーになるとさらに低くなるのでは、家庭と仕事の両立に女性が悩むのも無理はありません。男性と同じ平等な労働条件を求める当然の権利を、世界規模でもっと声を強めて訴えていく必要がありそうですね。
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