若者を年代によって分類するケース
アメリカ「ミレニアルズ」
1980年以降に生まれた、現在30代後半までの若者は「ミレニアルズ」「ミレニアル世代」などと呼ばれています。語源は「millennial(1000年間の)」で、2000年以降に成人となった若者のことを指します。また、80年代生まれ以降は「ジェネレーションY」、2000年生まれ以降の次世代は「ジェネレーションZ」と呼ばれることも。
「ミレニアルズ」の特徴は、「デジタルネイティブ」「個人主義」「品質・経験重視」「野心が少ない」など。日本の「ゆとり世代」とかぶる点が多くあるようです。
中国「80后(バーリンホウ)」
1980年台以降生まれは「80后(バーリンホウ)」、90年台以降生まれは「90后(ジョウリンホウ)」と呼ばれます。一人っ子政策(1979~2015)時代に生まれ、大切に育てられたことから「小皇帝」という呼び名もつけられています。 さらに、消費行動や経済状態、婚姻によって細分化されており、実に様々な呼び名が存在していましたので、その中から一部をご紹介します。
・月光族 高所得にも関わらず、月給を1ヶ月で使いきってしまう若者。
・低頭族 いつでもどこでもスマホをさわっている若者。
・啃老族(こうろうぞく) 親のすねをかじり、就職せずにブラブラしている若者。
・卒婚族 就職難のため、大学を出たらすぐに結婚する若者。
・蟻 族 安定的な職を得られず都市周辺で集団生活をする高学歴の若者。
・鼠 族 北京などの大都市で地下室に暮らす、高卒、中卒の若者。
富裕層の若者の中には、働いて得る収入より両親祖父母からもらう小遣いのほうが高く、真面目に働く気力がなくなってしまう人もいるのだとか。豊かさを享受しているように見える中国の若者ですが、就職難や、格差社会といった社会問題の存在が垣間見えます。
若者を経済状況で分類するケース
ILO(国際労働機関)の調査によると、2014年の世界の若者の失業率は13%。世界全体で若者労働力の約43%が、失業、もしくは働いても貧しいという現状にあります。そんな苦しい経済状況をもとにしたネーミングも、数多くあるようです。
スペイン「ミレオリスタ」
失業者25%のスペインにおいては、若者の失業率はなんと2倍以上の53.8%(2014年)。仕事の多くは短期雇用で、月収は1000ユーロ(10万円)前後と言われています。そんな若者世代を指して生まれた言葉が「ミレオリスタ(mil-euro-lista)」=1000ユーロの人。
韓国「七放世代」
大学卒業後、大企業への就職を目指して何年も就活を続けた結果、経済的に困窮するケースが多発している韓国。「恋愛」「結婚」「出産」をあきらめざるを得ない若者たちは「三放世代」と呼ばれていますが、さらに「マイホーム」や「人間関係」をあきらめると「五放世代」、「夢」と「就職」もあきらめてしまった場合には「七放世代」と呼ばれているようです。
他にも、経済的に独立できない若者を指して、世界には様々な呼び名がありました。
・アメリカ「トウィックスター」
・イギリス「キッパーズ」
・カナダ「ブーメランキッズ」
・ドイツ「ネストホッカー」
・フランス「ダンギー症候群」
・イタリア「バン・ボッチョーネ」
・ギリシャ「700ユーロ世代」
・オーストラリア「ママホテル」
「最近の若者は…」は世界共通
「最近の若者は…」と年寄りが若者を嘆くのは古今東西、世界各国変わらないもの。とはいえ、世界中で若者に共通する「就職難」「低賃金」などの経済情勢は、若者が創り出したものではありません。
日本の若者は「ゆとり世代」のほかに「さとり世代」とも言われます。欲が薄く、堅実で高望みをしない、まるで悟ったかのような考え方が特徴です。頑張れば豊かになれる!と信じて疑う余地のなかった上の世代とは全くちがう景色の中で生きてきた若者たち。そのような心理になるのも自然な流れでしょう。
一方で、「ゆとり世代」「さとり世代」は、ボランティア活動や社会貢献に対する意識が高く、日本各地の被災地には、若い世代がボランティアとして訪れています。経済至上主義で生きてきた上の世代とは、社会に対する関心や姿勢、行動力が大きく異なっています。中国の「80后」と呼ばれる世代も、四川大地震の後、ボランティアとして活躍したそうです。
「ゆとり世代」と若者を一括りに扱うのは、言われる本人の立場からすればもちろん気分のいいものではありません。しかし、こうして世界各国の若者事情を見ていると、その時代に育ったからこその影響は少なからずあるともいえそうです。
違う世代、違う感じ方、違う考え方。そういった、お互いの多様性を受入れ、各世代で補いあう関係性を築けると良いですね。
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