(右)代表取締役 田中良平さん
(左)営業部 リーダー 伊藤泰和さん
社員に自分の市場価値を開示し、適正利益を追求する
――アスパークメディカルでは、派遣型のCRAに対し、業界で最高の給与待遇を実現する取り組みを行われていますが、どのような仕組みなのでしょうか。
田中さん:アスパークメディカルは、もともと株式会社アスパークが2006年にCRAを育成して派遣するビジネスでスタートしています。当初から最も透明性の高い派遣会社であるために、派遣料金を個々の社員に開示していました。
――設立時から透明性の高い給与待遇を採用されていたのですね。自分の契約料金を知りながら働く派遣社員は、他業界でも少ないと思いますが。
田中さん:2012年の派遣法改正で契約料金を明示することが法制化されましたが、事業所の平均額を知らせるだけでも良いため、社員は自分の契約料金を知る機会があまりありません。当社では個人に対する契約料金を就業条件にも明示し、給与から自分の原価を計算できるように伝えていたほどなので、とてもレアなケースだと思います。
――そこまで教えてもらえると自分の市場価値を知ることができ、モチベーションの向上にもつながりますね。
田中さん:当社は適正利益を追求する会社なので、会社が契約料金からマージンを取りすぎず、経営上不安定にならないラインで利益を設定することで、社員が適正な対価を得られるようにする公平性を大切にしてきました。
近年は、メーカーが自社のモニタリング業務を縮小し、CROに委託するケースが増えていますのでCRAは人材不足の状態です。経験やスキルがある社員は公正に評価されるべきなのに、業界全体を見渡すと必ずしもそうではない現状があり、そうした背景から当社では活躍したい社員に市場価値を最大限に還元できる新たな給与システムを導入したんです。
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――【派遣料金連動型】または【チャージ連動型】(以下チャージ連動型)という給与体系のことですね。具体的にはどのようなシステムなのでしょうか?
田中さん:通常の特定派遣であれば、社員の給与は個人の能力やスキルに対して決まりますよね。つまり、派遣先の業務内容や契約料金がどのようなものであっても、個人に支給する給与は変わりません。
私たちが取り組んでいるのは、派遣の契約料金に連動するかたちで個人の給与を定めることです。正社員雇用ですので基本給を保証しながら、弊社が派遣先との交渉で締結した契約料金の額面から個人に支給する手当を算出し、給与として還元するという方法を取っています。もちろん、社員にはその計算式も開示しています。
――つまり、派遣先との契約料金が高額なら、社員の給与も高くなるということですね。
田中さん:そうですね。基本的には業務の難易度と社員個人の能力を元にお客様と派遣料金を交渉します。
また、仮にスキルや経験が伴わない社員であっても、交渉が上手くいくと条件の良い契約ができることもあり、そういうケースでも給与に反映します。契約はその時の状況によりいろいろありますが、当社と社員の関係は非常にフェアだと思っています。
仕事と給与を選択できるシステムで、年収1000万円以上も目指せる
――個人のスキルに関係なく、会社同士の交渉が、給与にダイレクトに反映されるということは、給与が大きく上がるケースもありますすね。
田中さん:実際、導入後に切り替えた当社の既存社員の多くが200万円ほど年収が上がっています。高いスキルがあれば有利に交渉できるのですが、通常より高い料金で交渉が成立した場合、その方の給与はさらに高くなります。300万円以上のアップを見込める方もいるのではないでしょうか。派遣型CRAとしては、おそらく当社が一番高い給与を支給できると自負しています。
――業務内容や就業条件で交渉することもあるのでしょうか。
田中さん:あります。例えば経験年数だけではなく、英語での報告書作成、オンコロジーの経験、複数試験のハンドリングが可能などの要件を満たせば、年収1000万円以上になるケースも十分あり得ます。
ただ、同じ能力を持つ社員でも、こうした業務内容を望まない場合、そこまでの待遇にはならないことが多いです。業務の難易度と業務量、それに見合う給与を社員自身が選択できる点は魅力の一つだと言えると思います。
――意欲次第では業界最高水準の給与を狙えるということですが、どうしてここまで高い待遇を提示できるのでしょうか?
田中さん: 福利厚生が充実している会社に魅力を感じる人もいるかもしれませんが、当社の本制度では社会保険や有給などを法定ラインにとどめる代わりに、その分を給与に集約して反映したい考えがあります。
つまり、会社が社員の福利厚生を決めつけて用意するのではなく、社員が自分たちで自由にやりくりできるように選択肢を与えたいという自由なスタンスなんです。
たとえば会社が保養所を持つのではなく、その代わりに給与に還元されれば社員は好きな場所へ旅行できますし、空気がきれいな地方に住みたい社員がいれば、住宅手当や通勤手当でしばらず給与の中から新幹線通勤を選択するのも良いと思うんです。アスパークメディカルのロゴには、多様な色使いで社員一人ひとりの個性を尊重したいという思いを込めているんです。年功序列とは真逆の新たな報酬のかたちだと考えています。
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――とてもロジカルですね。給与待遇が良いと労働環境が厳しいイメージを持たれると思いますが、実際はどうなんでしょうか?
田中さん:労働環境においては、チャージ連動型で働いている社員について社内外問わず公表することはありませんので、特別な給与待遇を背景にハードな業務を与えられるということはまずありません。
――給与面以外で雇用形態や契約期間が他の社員と異なるわけではないんですね。
- 田中さん:違いはありません。チャージ連動型を選ぶ社員も正社員ですので、待機期間があれば基本給が支給されます。それに、CRAは慢性的に人材不足という状況ですので、実際に待機される方は稀ですね。
伊藤さん:社員の経験値に期待して、会社からは研修や補助は基本的に行わないため、プロジェクトにチャレンジするための準備などは、ご自身でマネジメントをしていただくことになります。ただ、実際にチャージ連動型にチャレンジしている社員は、こうした裁量の範囲の広さがモチベーションアップにつながると考えているようです。
難しい疾患の治験や外資のメーカーで英語を使うプロジェクトなど、比較的ハードルの高い業務にあたる場合は派遣金額が高くなりますが、高い報酬から自己投資をしてさらにステップアップしたいと考えている方もいらっしゃいます。
優秀な人材には正当な評価とポジションを
――応募者にとっては、リスクよりもずっとリターンが感じられる待遇かと思いますが、会社としての負担はないでしょうか?
- 田中さん:社員のモチベーションが上がることは派遣先にも喜んでいただけますが、弊社は利益を削っているため、負担は大きいです。ですが、会社の成長のためには優秀なCRAが不可欠なので、破格の条件で良い人材を集めたいという想いが背景にあります。
通常の派遣型よりも挑戦しがいのあるチャージ連動型を選ぶ人は、自分に自信のある方だと思いますので、そういったチャレンジ精神を持つ優秀な人材にたくさん来ていただきたい。そのために利益率を最低限にしても、結果的には長期的で見ると会社にとってのメリットはあります。
当面の目標は「優秀なCRAにモニタリングを任せたいならアスパークメディカル」という業界内の立ち位置を確立したいと思っています。
現在他社で活躍されているCRAの方の中には、正当な評価をされず、管理職への道のりの長さに、自分の成長が止まってしまうような閉塞感を持っている人も多いと思います。弊社に来ていただければほとんどのケースで年収アップが望めますし、社内でマネジメントを経験したいという方にはそういったポジションに就いていただく機会もあります。自分の市場価値はいったいどれくらいなのか、認められる存在なのかを知りたいという方は、それを確かめに来るだけでも意味があるのではないかと思います。特に受託型で3年から5年の経験を積んだ若い方は提示額に驚かれると思います。
――アスパークメディカルなら、自分の市場価値を適正に評価してもらえるため、納得のいく環境で自分の力を出し切ることができそうですね。
伊藤さん:当社に来たCRAは、自分に提示された料金を知り、その金額が上がった時に仕事が評価されていることを実感できるため、自分の努力が認められているんだという達成感を持つようになりました。
もちろんその逆もあり、認められない場合も自分の給与に直結しますが、逆に緊張感を持って仕事に向き合えると感じています。若くて意欲的な人の例では、稼げるうちに稼ぎたいと意識をフォーカスしている方もいます。
適正な待遇を受けていない優秀なCRAは業界に多く、当社の社員が悩んでいる方に声をかけて入社に至ったケースもあります。ご自身がこのシステムに満足している結果、勧めてくれたということだと思いますので、そのようなかたちで良い縁が広がっていけばいいなと思っています。
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